2018年10月23日 (火)

ブラヤスシ

昨日は東京・目黒にある寺にまつわる物語に興奮してしまったわけだが、本当に普段何気なく歩いている自分の町にもまだまだ知らないことはたくさんある。
知らないというより、気付かない…
あるいは、当たり前にそこにあったから、 “気にもしていなかった” ということがある。
逆にふと気付いてしまった時に、何故これまで疑問にも思わなかったんだろう…!? と、むしろ驚いてしまうようなことがある。

 

ちょうど数日前に、何故かふと思ってしまったことがあるのだ。

 

奈良に紀寺町という町がある。

 

_03

 

奈良町の南の果てから少し東側。
春日大社の一の鳥居の前の道を南に少し下ったあたりだ。

 

これまでも当たり前のように通ってきたし、友人知人もいる。

 

子供の頃から地名として “紀寺町” を認識していたから特に何も考えなかったのだが、よく考えると寺なんだよな、おそらく。
逆に他の町の人の方が紀寺ってどこにあるの?? って思ったかもしれない。

 

そう、そう言えば “紀寺” って何? ないよね??
元々はあったの??

 

と、いうようなことを何故これまで不思議に思わなかったんだろう!? ということがすごく不思議でならない!

まさに、灯台もと暗し…
自然にすぎて気付かなかった…

 
 

で、調べてみたら…

 

ええぇっ!? あそこの!?
あの小さなお寺さんが!?

 

あんなに近くをいつも通っていたのに??
いや、むしろ前も何度も通ってきてるし…

 

そんなわけで、改めて訪れてみた。

 
 

奈良町を抜け、京終町と紀寺町のちょうど境目にある小さな通り。

 

Img_9327

まず目に入るのはこの崇道天皇社
とても綺麗な境内ながら、「怨霊伝説」の象徴的存在の崇道天皇を祀る神社。
後ほど、こちらにも寄ってみよう。

 

そのすぐ先に看板が見える。

 

Img_9329

 

Img_9330

 

ここだ、ここだ。

 

町なかによくある小さな寺のひとつだと認識していたが…

 

Img_9332

 

なんとこの 璉珹寺 (れんじょうじ) が紀寺跡なんだそうな。

 

Img_9333

 

確かにそう書かれている。

 

紀寺は他の大寺と同じく、元々は飛鳥の地に創建され、遷都の後に平城京に移されたものらしい。
橿原市の藤原京跡、明日香村の飛鳥京跡にも紀寺跡が残っているらしい。
それだけ由緒あり、大切な寺院だったということだろう。

それもそのはず。
平安時代の歌人であり、『古今和歌集』 の選者の一人として有名な紀貫之など 「紀氏」 の氏寺であるらしい。
紀氏は元々は奈良の平群あたりを本拠とした古代豪族。
なるほど…

奈良時代には相当な大寺であったとのこと。
そして、紀寺の後身として平安時代に璉城寺となったようだ。

 

Img_9334

さきほどの山門を抜けると、また小さな山門が現れる。

 

Img_9335

それをくぐるとすぐ本堂。
今は小さな境内だが、石仏が点在し、魅力的な風情を漂わせている。
時期が良ければ、季節折々の草花などを楽しめるようだ。

ちょうど今、渡り廊下が工事中だったのだが…

 

Img_9336

 

Img_9338

これがまた静かに心を興奮させる魅力がある…

 

ご本尊は白色裸形の美しい阿弥陀如来立像で、光明皇后を模したものとも言われているらしい。

あぁ… あの毎年春に秘仏公開の案内をあちらこちらで目にするあの…!?
真っ白の独特の佇まいにはファンが多いらしい。
これはもう、来年5月は拝見しに来ないといけないなぁ…

 

しかし、本当に浪漫は身近なところにもまだまだ潜んでいるものだ。

 

さて、せっかくのなので先ほどの崇道天皇社にもお参りしておこう。

実際に埋葬されているのはもう少し南の山手にある崇道天皇陵。
いわゆる古墳である。

 
以前に コチラ で紹介した 三島由紀夫 『春の雪』 などの舞台モデルとなった円照寺のすぐ近くである。
 
 
 

が、しかし… 崇道天皇は実は天皇ではないのだ。

 
 

どういうこと!?

 

いや、歴史って紐解いていくと本当におもしろいなぁ…

 

生前の名は 早良親王さわらしんのう
奈良時代末期の皇族ではあるが、母方が下級貴族であったために皇族の跡継ぎには望まれておらず、出家して東大寺羂索院や大安寺東院に住み、親王禅師と呼ばれていたようだ。
しかし、同様に立太子は予想されていなかった同母兄が即位、桓武天皇となる。
そう、あの平安遷都をした第50代天皇だ。

それにより、早良親王は還俗し皇太子となる。
しかし、平城京からの最初の遷都となる長岡京の造長岡宮使・藤原種継暗殺事件のかどで廃太子の上で流罪とされ、非業の死を遂げることになる。
そもそも兄の桓武天皇が遷都を望んだのは、東大寺や大安寺などの平城京における肥大化した南都寺院の力を厭ってのこと。
なので、南都寺院とつながりが深い早良親王が遷都の阻止を目的として種継暗殺を企てたという疑いをかけられたとする見方が強いらしい。

そして様々な “早良親王の祟り” がおこる、と。
その祟りを鎮めるために死後、崇道天皇と追称され、大和国に移葬されたわけだ。
ということで、崇道天皇という名が残されているが、実は皇位継承をしたことはないため、歴代天皇には数えられていない。

 

この小さな通りにある誰も参拝者もいないような小さな二寺社だけでこれだけ物語が紐解かれるんだから…
たまらなくおもしろいなぁ…

 

さぁ、では崇道天皇社にも参ってみよう。

 

Img_9342_2

 

鎮まりたまえ 鎮まりたまえ

 

Img_9344

小さいとはいえ奥行きがあり、とても綺麗に整備されている境内だ。

 

Img_9346

拝殿の後ろに立派な本殿が見える。

 

ひと通り参拝したところで、さてどうしようか、となった。
そういや朝から少々バタバタしていたのでまだヨーグルトと珈琲しか口にしていない。

しかし、何だか今日はいろいろと考えながらひたすらに歩きたい気分だったので、目的地もないままにさまよってみることにした。
しばらくお参りできていないお地蔵さんや神様もいるしね。
奈良町で一杯だけビール飲んでからね。
まだ三時だったけどね。

 
 

ここからはブラヤスシ

ヤスシさんがブラブラ歩いて、解き明かしません。

ただブラブラ、あてもなく歩くだけ。

 
 

とか思ってたら…
いつも通っている道で、またしても新たな発見…

 

いや、むしろ、なんで今までよく注意もせずにただ通り過ぎていたんだろう…

 

ならまち醸造所「麦舎」 や 十輪院 があるあたりから北へ抜ける細い道。

 

Img_9359

 

Img_9356

 

Img_9358

カフェ・チャポロやそば屋さんがある細い細い路地だ。

 

Img_9360

その脇にある興善寺
十輪院の隣にあり、お墓が並ぶ小さな寺。
特に観光スポットなどというわけでもなく、地域住民の信仰を集めてきた町内のお寺さんという感じだったので、本当にいつも通り過ぎるだけだった。

 

それが、先ほどのこともあるし、今日は何かふと気になったんだよな…
それでちょいと由緒など解説が書かれた看板を眺めてみたら…

 

なんとこちらのご本尊の阿弥陀如来立像は快慶作らしい…
快慶は運慶とともに鎌倉時代を代表する有名な仏師。

そして更におもしろいのが、この仏像の内部からは浄土宗の開祖である法然 (源空上人) 直筆の書状が発見されており、自身の消息三通と門弟らの消息が納められていたとのこと。
法然の書状は絶無といわれており、門弟の証空らの真筆も極めて稀であったため、非常に重要な発見だったようだ。

そんなものが何のアピールもされないまま、ほっそい細い裏路地の通りに潜んでいるんだから…
奈良、おそるべし…

と、我が町ながら改めてびっくりするわ。

 

Img_9355

その阿弥陀如来立像はこちらの本堂に祀られているようで、事前に連絡してお願いすれば拝観させていただけることもあるようだ。
 
 
 

いやはや… ただブラブラするだけのつもりだったのに… これは先が思いやられるぞ。

 

そのまま気まぐれに、奈良町を東へ。
つまり山手の方へ。

 

Img_9361

清酒発祥の地、奈良を代表する蔵元のひとつであり、 「春鹿」 の名で有名な今西清兵衛商店さん。

 

Img_9362

グラスを購入すると五種の利き酒ができるという誘惑を何とか振り払い、通り抜ける。
よし、このまま浮見堂あたりを目指そう。
途中のお地蔵さんにもご挨拶。

 

Img_9365

南側から浮見堂に向かうと坂の途中に公園と神社が見える。

そういえば、ここもいつも通り過ぎるだけだったなぁ…
と、今日は参拝して見ることに。

 

Img_9367

奈良町 天神社

 

菅原道真ゆかりの天神社とされているが、元々平城京の時代からここにあった神社のようだ。
当時、この丘陵地は平城 (なら) の飛鳥と呼ばれた聖地だったらしい。
そして祀られたのが国つ神の中心の一柱である少彦名命で、医薬や学問の神として崇められていた。
それから平安時代になり、奈良の菅原の地を出自とする菅原道真の霊を鎮めるための天満宮が各地に造られるのに伴って、この神域にも相殿が建てられ併せ祀られることになったそうな。

 
なんとこれまたおもしろい…
 
 

むしろ、なんでこれまで何度も気になりながらも通り過ぎてしまっていたのだろう…

 

Img_9369_2

これまでの分もしっかり参らせていただこう。

 

Img_9370

振り返ってみると、なかなかの景色。
さすが、平城の飛鳥と呼ばれた聖地だけのことはある。

 

Img_9366

あいにくの曇り空だし、今は住宅地が見えるだけだが、当時はなかなかの絶景だったのではないだろうか。

…と、いにしえの時代に想いを馳せるには十分なロケーションだ。

 
 

だめだ…
どうにも “ただブラブラするだけ” ができない…

 
 

浮見堂はもう目と鼻の先だが、そこに至る道が昔から何だか好きなんだよな。

何もないような、何かすごいものがあるような。
そして、何か深い歴史があるようなのに、いつも誰もいないところが… 何だかいつも惹かれるのだ。

 

Img_9372

浮見堂の一本南の筋。
見事な土塀が続く静かな道。

 

Img_9371

ここはかつて寺だったのだろうか。
結構な歴史の重みを感じるのだが、地図にも何も書かれていない。

 

Img_9375

そして浮見堂手前の好きな坂道。

 

Img_9373

 

Img_9374

ここの天理教の教会は正面に… 唐破風造の車寄というのだろうか、立派な建造物によくある木造和風建築で美しい。

 

Img_9376

そして、ようやく 浮見堂

 

Img_9379

池畔に鹿。

 

Img_9381

美尻。

 
 

Img_9384

そのまま抜けて、飛火野へ。

 

Img_9386

今日はやけに鹿が集まってるなぁ…

 
Img_9389
 

小鹿がすくすくと育ってきているようだ。
美尻祭り。

 

Img_9398

 

Img_9396

 

Img_9397

 
 

そして、ひとつご紹介しておこう。

 

Img_9394

飛火野の丘陵部を少し南に下がって端の方へ。

 

Img_9390

 

かぎろひを駆け抜けて
クスノキの懐へ

 
「馬酔木の花」 より

のクスノキは

 

Img_9391

このクスノキのこと。
凄まじい姿。

昔からここがとても好き。
PVでもその他の映像でもよく使った場所。

 
 

そして、そのまま飛火野を北に抜けて、東大寺へ。

大仏殿をぐるっと廻って…

 

Img_9400

おなじみの石段へ。

そう、11月4日(日) 雲州堂でのワンマンで発売する 『まほろば楽座 セルフ・トリビュート・アルバム』 のジャケットの場所。
そして、2001年のまほろば楽座の1stアルバムのジャケットのモデルであり、「石段の途中」 のモチーフになった場所。

 

石段を登った先には…

 

Img_9401

中腹にある鐘楼。

その周りのお堂も味わい深い。

 

Img_9402

行基堂。

 

Img_9403

この色の残り方、好きなんだよなぁ…

 

そして、もう一息上がって

 

Img_9404

さらにおなじみ、東大寺 二月堂

 

さすがに今日は一日中、曇り空だったので綺麗な夕陽は拝めないだろうな、と思いながら来たのだが…

 
 

Img_9409

 

最後にささやかながら美しい色を見せてくれました。

 
 

Img_9412

 

欄干の間から覗く夕陽も良い。

 

Img_9413

消え失せる手前の最後の最後で、一番の輝き。

 

さて、暗くなってきたし帰りましょうか。

 
 

Img_9416

この夕時の二月堂の裏手も大好き。

 

Img_9419

この階段もね。

 

そして、階段を降りきったら…

 
 

Img_9420

 

今日はこちらへ進め、ということだな。

 

Img_9421

 

Img_9423

美しい。

 

Img_9425

そして、大仏殿の裏手へ。

 

Img_9427

夜の東大寺もオツでしょ。

 

Img_9428

東大寺 戒壇堂 (戒壇院) の前の石段も良い風情。

 
 

というわけで、本日のブラヤスシはここまで。

近所でもまだまだゆっくり歩いてみないといけないところは山ほどあるんだな、と改めて感じた今日この頃。

 
 

Img_9431

最後は本日初めてのまともな食事として、大好きな さくらバーガー へ。

 

Img_9436_2

やっぱり美味い……

 
 

さて、そんな奈良での NolenNiu-de-Ossiワンマン11月23日(金) ブルーノートならまち

 

27950648_962452427242370_84017539_o

 

ここでしか聞けない音
ここでしか味わえない特別な空間
それが、ブルーノートでのワンマン

 

これまでのデ・オッシの集大成
そして、新たな展望もお見せしたいと思います。

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
  

そうそう、今日はもうひとつ

 

Img_9322

ならどっとFM さん、今回もフライヤーを置かせてくれてありがとうございます。
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

次回ライブはコチラ。

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 開場18:20 開演18:45
 予約2000円 当日2500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 Komes
 ピヨピヨクラブ

 ≫ ご予約はコチラにて
 

* 東京から中央線で1時間半。
* 静岡からは健康ランドの往復バスも出てます。

温泉&音楽で心と体を癒しに週末に山梨までいかがですか?
 
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
  

Img_8382

日曜日、少し早目の時間のライブとなります。

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ × ミチルンサトコ

 開場17:30 開演18:00
 予約3000円 当日3500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 ミチルンサトコ(笹野みちる+有田さとこ)

 ≫ ご予約はコチラにて

 

【ミチルンサトコ】

●笹野みちる●
1988年に「東京少年」ボーカルとして、ビクターよりメジャーデビュー。
'91年にバンド解散、'93年ビクターSPEEDSTARよりソロデビューの後、'95年幻冬舎より『Coming OUT!』を出版、ベストセラーに。
他著書に『泥沼ウォーカー』('98年/PARCO出版)。

●有田さとこ●
ロボピッチャー、京都町内会バンド、ANT★LIONなどのベーシスト。
その他、TAKUYAのサポートベーシストも行なうなど、多方面で活躍中。

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

     ● 残席 1 です ●
 満席になり次第、予約受付を終了します。
       どうぞお早めに!

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA

詳細・予約

■11月11日(日) 広島 音cafe Luck

詳細・予約

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・ 
  
Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 詳細・予約
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

41702502_1915712801848845_647155366
 

■12月7日(金) 東京 新高円寺 StaxFred
ふれでりっく書院×NolenNiu-de-Ossi
 『猫と狐の赤い夜会』
 詳細・予約
 

Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 詳細・予約
 
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・ 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年10月21日 (日)

目黒の町に僧や芸妓の壮絶な物語

町を俯瞰すれば様々なものが目に飛び込んでくる。
ほんの少し気になったものを軽い気持ちで調べてみただけなのに、そこに潜む物語にどんどん惹き込まれてしまって、なかなか帰ってこれないことがある。

ちょうど一週間後に東京は中目黒FJ's でライブがあるということで地図を眺めていた。

 

ミチルンサトコさん (笹野みちる+有田さとこ) とのツーマンということもあり、
そして、5月に初めて訪れた中目黒という町がとても落ち着いていて素敵だったこともあり、
そんな町に実にマッチしていて、アーティスティックでいながら居心地の良い雰囲気のFJ'sに再訪できる、ということでとても楽しみにしているのだ。

 

Fj2

 

しかし、そもそも中目黒って東京のどのあたりにあるんだっけ…

 

ふと、そう思ったのがきっかけだった。

 
 

もちろん、だいたいの位置はわかっている。

245 (都道245号) の三軒茶屋と渋谷の間くらいを南…
いや、やや南東に下がったあたりだ。
 

自分は方向感覚や脳内マッピングには長けているつもりなのだが、東京などはその町の造り上、感覚だけでインプットするのが非常に難しい。
この245がクセもので、緩やかな曲線を随時描きつつ、南西から北東へ斜めに通っているのだ。
そもそも東京の町は道が東西南北に整然と並ぶところがなく、道は放射線状に広がったり、斜めに通ってしまったりしている。
なので、感覚的に脳内マッピングができないと、自分のような脳はもうあきらめてフリーズしてしてしまうのだ。

いわゆる碁盤の目と呼ばれるように、東西南北がはっきりしている奈良・大阪・京都などで育ったから、ということもあるだろうが
東京では唯一、青梅街道の阿佐ヶ谷を越えて西新宿に至るあたりだけ何だかホッと安心するので、もしかしたら体内方位磁石的なものがあるのやもしれない。

 
だがしかし、方向感覚で捉えられないが故に、謎に満ちたままにあるので、それはそれで
ずっと未知のワンダーランド感が出てきてワクワクしてしまう…

という実に厄介な性分も持っていることはお許しいただきたい。

 
 

そんなわけで、そもそも東京のどのあたりにあるのだろうか。
正確には、どの町と隣接しているのだろうか。

 

1_2

 

なんとなんとなんと、そうだったのか。
東急東横線 「中目黒」 駅のひとつ先は 「代官山」 だったのか。

「晴れたら空に豆まいて」 に出た出た。
とてもおもしろく素敵なライブハウスだ。
まほろば楽座時代も行ったけど… あれは何だったかな…

 

「中目黒」 からその線を逆方向に行くと、FJ'sの最寄駅の 「祐天寺」

 

なんとなんとなんと。
そのまたお隣の駅は 「学芸大学」 ではないか。

出た出た、「APIA40」。
こちらもまた独特な雰囲気の素敵なライブハウスだった。

 

なんと、FJ'sのある区域を挟んでNolenNiu-de-Ossiとして訪れた場所がすぐ近くにあったんだ。
しかもすべてグランドピアノが鎮座ましまする個性的で素敵なハコばかり。

何なら、APIA40がある碑文谷って町は16年前に、まほろば楽座2nd 『哀歌集』 のマスタリングをしたところだわ。
その時も正しい読み方がわからなくて教えてもらったけど、今また正解を忘れてるわ…

あ、「ひもんや」 でいいのか。

 

なるほどなぁ…
たしかに渋谷から割と近いイメージはあったけど、ここまで近かったとはなぁ。
町の雰囲気がガラッと変わるのと、245が分断している感があるからまったく違う町のイメージを抱いてしまったのかもしれない。

 

さて、そんな中目黒にあるFJ'sだが

 

最寄駅が 「祐天寺」 というのだから、なにかしらそういったお寺があることは想像に難くない。 
実際にお店のすぐ近くに祐天寺があり、これまたこの町に相応しい落ち着いた良い雰囲気なのだ。

いや、この町が祐天寺に相応しい雰囲気を育み続けてきたのだろうか。

 

江戸時代中期に 祐天上人 という高僧がいたそうなのだが、その僧の 「念仏の道場を建てて欲しい」 という遺命を受け、弟子の 祐海上人 が祐天上人の没年1718年に建立したのがこのお寺とのこと。
当時は新しい寺院の建立が禁止されていたらしいが、暴れん坊… いや、八代将軍吉宗公の取り計らいにより、善久院という小庵に祐天寺の名を付す形で建立することが特別に許可されたらしい。
将軍家代々の御霊殿もあるようで徳川の庇護の下にあったようだ。

 

Img_9312

 

Img_9310
 
祐天寺Website から拝借

 
 

ざっと町を眺めてみると、他にも聞いたことのある寺や施設がある。

 

2

 

祐天寺、FJ'sあたりから少し南に下ったあたりには寄生虫博物館がある。
ある意味、興味深い。
たしか、かなり昔にとる子さんが一人で行っていたはずだ。
この他にどこかに行った話は特に聞かなかったので、おそらくここが目的地だったんだと思う。
何がそんなに彼女を惹きつけたのだろう。

 

そのまたすぐ南にあるのが 目黒不動尊 瀧泉寺

開基はなんと平安時代の808年。

まだ関東は田舎も田舎であっただろう時代だ。
 

十五歳の慈覚大師・円仁(後の天台座主第三祖)が故郷の下野国(今の栃木県)から比叡山の伝教大師・最澄のもとへ向かう途中でこの目黒の地に立ち寄り、不思議な神人の夢を見て像を彫刻して安置したのが創まりとのこと。
その後、大師は唐の長安にある青竜寺の不動明王を拝し、先の神人がこの明王であると分かり、帰朝して堂宇を建立。

そして長い歳月が過ぎ、ここが日本の中心となった江戸時代。
三代将軍家光がこの地で鷹狩りををした際、その愛鷹が行方知れずになり自ら不動尊の前に額ずき祈願すると、忽ち鷹が本堂前の松樹に飛び帰ってきたので家光公はその威力を尊信し、五十三棟に及ぶ大伽藍の復興を成し遂げたとのこと。
その伽藍は 『目黒御殿』 と称されるほど華麗を極めたらしい。

 

Img_9311
 
絵図、由緒共に 目黒不動尊 瀧泉寺 Website より拝借・抜粋

 

ここは以前にブラタモリでも紹介されていて、徳川全盛の華やかなりし頃は大勢の庶民が押し寄せ門前町は大にぎわいだったらしく、その様子が興味深く一度行ってみたいと思っていた。

 
 

実は、その隣にもうひとつ気になる場所があるのだ。

 

目黒不動尊 瀧泉寺のすぐ横にある 五百羅漢寺

 

Slide_01_pc
 
以下、すべての五百羅漢寺の写真は Website より拝借。

 
 

さて

 

いつもながら申し訳ないが、実はここからが今回の本題である。

 
 

惹かれたのは五百羅漢という響き。
寺の本堂の仏像の裏手などに描かれたりする五百羅漢図などが昔から好きなのだ。

 

そもそも、五百羅漢 (ごひゃくらかん) とは何か。
インドの仏典に出て来るお釈迦様の500人の弟子のことを差し、後世にお釈迦さまの教えを伝えた人々のことである。
禅宗では五百羅漢に対する信仰が厚く、それに関する美術品も多い。

 

島根県の石見銀山には世界遺産にも登録されている羅漢寺というお寺があり、二十余年かけて作られた見事な五百羅漢像がある。
滋賀県には彦根市の城下町を一望できる丘の上にある天寧寺という寺に、これも見事な十六体の羅漢像。
また、徳島県の板野郡板野町には羅漢という興味深い地名がある。
その地にある地蔵寺にはコの字型の羅漢堂があり、廻廊には等身大の五百羅漢。
そして、奈良の高取町・高取城跡の近く、壷阪寺の奥の院にも大きな岩山いっぱいに彫られた石像群 “五百羅漢岩” がある。

 

Pic_keidai_01

 

この目黒の五百羅漢寺は写真を見る限り、境内や堂宇などは比較的新しい造りのように見受けられるのだが、五百羅漢像はそれなりの経年変化を感じさせる。

 

Pic_keidai_02

 

そうなってくると、逆にどういった由緒・縁起があるのか気になってしまうよね。
うん、きっとみんなそうだと思う。

 

で、ちょっと軽い気持ちで調べ始めててみたら…

 

なんだよ、なんだよ、おもしろい話が出てくるじゃないか。

 
 

まずこのお寺は、正しくは 天恩山 羅漢寺
(通称) 五百羅漢寺 である。

鉄眼道光禅師が開山したとあるが、直接的にはその弟子の松雲元慶禅師 (1648~1710) が開基となるのだろうか。
元禄8年 (1695年) 武蔵国南葛飾郡西葛西領亀戸村 (現在の江東区大島三丁目付近) に開山したのが始まり。
鉄眼が大阪は難波にある瑞竜寺住持だった時に松雲が弟子入り。

その鉄眼の死後である1687年に、松雲は五百羅漢像造立を志願し江戸に下り、1691年から9年かけて五百羅漢像を完成させる。
松雲が彫刻した仏像でこのお寺に文化財として残っているのは、五百羅漢坐像287体を含む、計305体

 

そして、ここでまたまた八代将軍吉宗が登場するのだ。
これまた、前述の家光の鷹狩りの話とよく似た経緯だが、1724年に吉宗が遊猟の際に立ち寄ったことがきっかけで何度も訪問することになったようだ。

 

そこまでなら、まぁ、江戸の町中だし、よくある話かもしれない。
だが実は、ここからの歴史がまた様々な人物を巻き込んで、共に波乱万丈となっていて実に興味深いのだ。

 
 

吉宗の時代から更に100年。

 

1829年 (文政12年) 羅漢寺大破

 

まずはこの災難。
お寺の歴史には大破としか書かれていないので調べてみたら…

なるほどなるほど、文政の大火というものがあったんだ。
この大火事によるものなのかどうかはわからないが、その可能性はあるのではないだろうか。

 

それからはどうにも災難続きだ。

 
 
 

1855年 (安政2年)
江戸大地震、本堂、三匝堂大破し、東西羅漢堂、天王殿倒壊す。
 
1856年 (安政3年)
暴風雨と高潮で潰滅的打撃をうける。

 

そして、明治には…

 

1874年 (明治7年)
羅漢寺境内、共同墓地となる。

 

もう荒れて廃寺状態だったんだろうか。

 
 

羅漢寺の歴史が再び動くのは明治中期。

 

1890年 (明治23年)
河口定治郎、羅漢寺住職海野希禅から得度を受け慧海仁広の名を貰う。
慧海、羅漢寺住職となる。
 
1908年 (明治41年)
東京荏原郡目黒町大字下目黒六八一に移転する。

 

おぉ… とうとう目黒の地へ!

 

ようやく、安住の地を授かったと思いきや…

 
 

1917年 (大正6年)
大暴風雨により羅漢寺大破。
 
1923年 (大正12年)
関東大震災で羅漢寺大破。

 
 

運命の何たる厳しさよ…

 
 

しかし、ここでまた新たな登場人物が羅漢寺の物語に彩りを添えるのだ。
鉄眼・松雲の時代から実に200年の時が流れた頃である。

 
 

1893年 (明治26年)
安藤照、「お鯉」 の名で新橋照近江から雛妓に出る。

 
 

なんだ、なんだ?
なんで急に芸者が登場するのだ?

 
と、お思いの諸君。

これがまた見事に繋がっていくのだ。

 

でもって、こんな色町の話まで挟んでくるところが、これまたもう…

 
 

興奮してきた。

 
 
 

いや、色町にではない、その歴史の深さに、だ。

 

雛妓 (すうぎ) とは宴席に出て接客する11~16歳の芸妓修業中の少女をさすらしい。
つまり、半玉 (はんぎょく) というやつだ。

「お鯉」 こと、安藤 照は1880年 (明治13年) に東京・四谷見附の漆問屋に生まれ、6歳の時に新宿で引手茶屋を営む安藤兼作の養女となる。
間もなく養家の家産が傾き、明治23年に11歳で新橋の芸妓屋近江屋の半玉となり、3年後に芸妓としてお披露目することになる。

さらに16歳の時には新聞人・福地桜痴らの後援を受けて独立し、涼やかな目元が印象的な “目千両” と言われた美貌で人気を集めた。
32年、歌舞伎俳優の市村家橘(のちの15代目市村羽左衛門)と結婚するが、のち離別。

再び芸妓として活躍していたところを首相桂太郎に見初められ、日露戦争開戦直前に落籍し妾となった。
この年、日露戦争後のポーツマス講和条約をめぐって東京に騒動が起こった際は、総理の愛妾として名高かったお鯉は自宅を暴徒に襲撃され命からがら脱出するという苦難を嘗めた。(日比谷焼討ち事件)
桂からひとかたならぬ寵愛を受けるも、大正2年に死別。

知人の援助を受けて銀座にカフェ・ナショナルを開業するも関東大震災で焼失。
昭和9年の帝人事件では偽証罪で実刑判決を受けた。
(コトバンクなどから抜粋、まとめ)

 
 

なんと凄まじく波瀾万丈な人生だろうか。

回顧録に 「お鯉物語」 というものがあるらしい。

 

1926年 (大正15年)
「お鯉物語」 大阪朝日新聞夕刊に連載。

 

そんな安藤照の人生を、自身の口述を妹である小久江成子が記録執筆したものである。
生涯のうち、出生から桂との一旦の手切れまでが語られているそうだ。

長らく入手困難な伝記で、とても高価な値がついていたようだが
なんと、今では国立国会図書館のデジタルコレクションにて元版がインターネットで公開されていて読むことができる。
 
コチラ

 
 

さて、その安藤照が羅漢寺とどういった関わりがあるのか。

 
 

歴史が交わってくるんだな、ここで。
 
興奮するなぁ…

 
 

安藤照はその後、国家主義者・頭山満の勧めで出家し、妙照尼と名乗ることになる。

 
 

1937年 (昭和12年)
妙照、羅漢寺の荒廃ぶりを目のあたりにし、再建を発願する。
 
1938年 (昭和13年)
妙照、羅漢寺住職となる。
 
1940年 (昭和15年)
小久江慈雲 (俗名茂・妙照の義妹) 剃髪得度。
妙照、慈雲、中国に渡り、中支から北支にかけて前線の将兵の慰問をする。
 
1948年 (昭和23年)
8月14日 安藤 照 逝去。
 
1952年 (昭和27年)
徳川夢声 「新作・お鯉物語」 を発表。

 
 

そう、お鯉が妙照尼となって、荒廃していた目黒の羅漢寺の復興に尽力したのである。

 

こうして年表や資料をいくつか眺めるだけで、まるでひとつの映画を見たような気持ちになる。
東京のほんの一角、たまたま来週に訪れるライブ会場の近くの、決して大きくはないお寺だ。
そこに少しスポットライトを当てるだけで、これだけ壮大な物語が目の前に現れるのだ。

 

町はおもしろいなぁ…

 

そんな目黒の町。
お洒落で素敵なお店と共に、ディープな歴史を感じられる場所もたくさんある。
時間が許すなら実際に足を運んで見たいと思う。

東京の方なら当たり前にご存知の方も多いかもしれないけれど、もし新たにご興味を持った方がおられたら、行ってみてはいかがでしょう。
また、こうやって歴史を知れば、東京観光のひとつとして訪れるのにも実に感動的なものになり得るのではないかと思います。

 

そしてその夜は是非とも FJ's のムーディーな雰囲気に包まれながら、音楽と共にお鯉の人生を反芻してみて下さい。

 
 
Fj3
 
 

良い夜にしたいと思います。
是非ともどうぞ。

 

 
Img_8382

日曜日、少し早目の時間のライブとなります。

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ × ミチルンサトコ

 開場17:30 開演18:00
 予約3000円 当日3500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 ミチルンサトコ(笹野みちる+有田さとこ)

 ≫ ご予約はコチラにて

 

【ミチルンサトコ】

●笹野みちる●
1988年に「東京少年」ボーカルとして、ビクターよりメジャーデビュー。
'91年にバンド解散、'93年ビクターSPEEDSTARよりソロデビューの後、'95年幻冬舎より『Coming OUT!』を出版、ベストセラーに。
他著書に『泥沼ウォーカー』('98年/PARCO出版)。

●有田さとこ●
ロボピッチャー、京都町内会バンド、ANT★LIONなどのベーシスト。
その他、TAKUYAのサポートベーシストも行なうなど、多方面で活躍中。

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

その前日は山梨の温泉郷にて!

* 東京から中央線で1時間半。
* 静岡からは健康ランドの往復バスも出てます。

温泉&音楽で心と体を癒しに週末に山梨までいかがですか?

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 開場18:20 開演18:45
 予約2000円 当日2500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 Komes
 ピヨピヨクラブ

 ≫ ご予約はコチラにて
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・ 

Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

    ● 残席 1 です ●
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA

詳細・予約

■11月11日(日) 広島 音cafe Luck

詳細・予約


 
Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 詳細・予約
 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

41702502_1915712801848845_647155366
 

■12月7日(金) 東京 新高円寺 StaxFred
ふれでりっく書院×NolenNiu-de-Ossi
 『猫と狐の赤い夜会』
 詳細・予約
 

Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 詳細・予約
 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年10月16日 (火)

柿食へば鐘がなるなり法隆寺

「柿食へば鐘が……」 と北欧の女性が口にしたときはさすがに驚いた。

法隆寺のことは何も知らないと言っていたはずなのだが、西院伽藍の五重塔や金堂を巡り、鐘楼を目にしたところで、ハッ… と気付いたように口ずさんだのだ。

 

『柿食へば鐘がなるなり法隆寺』

とは、生涯に20万を超える句を詠んだ正岡子規の作品のうちでも最も有名な句であろう。 
そちらを知ってる方がすごい、と思ったが、何とも嬉しい話ではないか。

とはいえ、どういった意味合いや情緒があるのかはスウェーデン人の彼女にはわかりにくかったようだ。
なので、日本人が秋の古都や田舎で感じる風情のようなものを、でき得る限り頑張って英語で説明してみた。

そして、その句を読んだ正岡子規の弟子の高浜虚子のそのまた弟子が実は自分の祖父だったりするのだ、なんてささやかなエピソードがこんなところで役立つとは思わなかったので、もちろん即座にインサートしておいた。

 

というわけで

 

今週とうとう日本を離れることになったカトリン。
前回、奈良市内を案内してからもう一ヶ月が経つ。
その間も何度かNolenNiu-de-Ossiのライブを観れる機会がないかと連絡はしてくれていたのだが、どうしてもうまくタイミングが合わず…
しかし、ちょうどこちらもレコーディングやライブが少し落ち着いたところだったので、最後にまた少し奈良を案内して軽く酒を酌み交わすことになった。

 

Img_9250

 

法隆寺。

奈良市の少し南、いわゆる斑鳩 (いかるが) の里と呼ばれる区域にある有名な古代寺院。
607年に推古天皇・聖徳太子によって創建された、1420年の歴史を持つ世界遺産の寺だ。

そしてこの西方伽藍はいにしえの時代の姿を今に残す、現存する世界最古の木造建築物群である。

 

あらゆるものが国宝で、法隆寺のことはよく知らなくても、おそらく教科書などで写真や名称を目にしたことは多いのではないだろうか。
夢殿、玉虫厨子、百済観音、夢違観音、銅造釈迦三尊像…
国宝だけで40種、重要文化財に至っては数えきれないほどの、尋常ではないラインナップだ。

 

もちろんそれらは余すところなく見応えのあるもので、古代に想いを馳せることもできるのだが、やはり境内を歩き散策することが何より楽しい。
1400年以上前にここを聖徳太子が通り、同じように秋の空を眺めていたのかも… なんて妄想すると…

 

Img_9253

 
 

やべ、興奮してきた。

 
 

しかし、ちょうど秋色に染まり始めた木々と広い空があまりにも美しく、その様子はカトリンの心にも響いた模様。
西方伽藍から東方伽藍に続く長い長い石畳の道。

 

Img_9255

 

Img_9257

 

しばらく足を止めてそのわびさびすら感じるような美しさを堪能していた。
まだしっかり色付くにはひと月ほどかかりそうだが、これはこれで実に風情がある。

 

Img_9258

東方伽藍にある夢殿の周りも落ち着いた雰囲気があってとても良い。

さらには隣接する中宮寺へ。
ここは 「世界三大微笑」 のひとつとされる菩薩様がおられる場所。

アルカイック・スマイルで有名なその三つとは、エジプトのスフィンクス、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザ…

そして、この中宮寺の如意輪観音の半跏思惟像である。
 
たしか自分が小学生の頃は弥勒菩薩と習ったはずなのだが…
最初は弥勒菩薩像として作られたはずのものが学術上、弥勒の明示を避け「菩薩半跏像」と呼ぶようになったとか…
 
 

その姿は本当に美しい。
そして、この中宮寺自体もまさに “カーム・プレイス” というべき穏やかな独特な風情が漂っている。

 

ひと通り、法隆寺境内を巡ったのちは、斑鳩の里で自分が大好きなもうひとつの場所へ。

いや、実は法隆寺よりはるかに大好きな寺、そして界隈。
伽藍のスケールははるかに小さいのだが…

 

とにかく斑鳩の里は昔ながらの田舎の風情が今でも残っていて、その古き良き日本の風景にホッっとするのだ。

 

Img_9259

ちょうど田んぼも稲刈りの時期である。

 

さらには…

 

Img_9260

 

なんともベストなタイミング。

 

Img_9263

 

ここはコスモスで有名な地域。

 

Img_9286

 

ちょうど今、あちらこちらにコスモスが咲き乱れているのだ。

 

Img_9288

 

法隆寺の少し東側に小さな寺が二つある。

法輪寺法起寺
どちらも本当に小さい境内なんだけど、こういった周りの景色も含め、たまらなく好きなんだよな。

 

というわけで、“My Favorite Temple of 斑鳩”法起寺へ。

 

Img_4139

小さいといっても、世界遺産。
この三重塔は実は飛鳥時代創建の日本最古の三重塔
もちろん 国宝

素晴らしいものはたくさんあるけれど、ただただこの小さなエリアに佇んでいることが何より幸せなのだ。

 

Img_9275

 

田んぼに向かってポツンと取り残されたような南門もたまらなく心を鷲掴みにしてくる。

 

Img_9272

 

その先にはまたコスモス畑。

 
 
Img_9266
 
 
Img_9265
 
 
手を広げたような謎のシダ植物も最高だ。
葉っぱのようなのに地面から直接出てるのが不思議。
 
 
Img_9270
 
 

塔の横の柿の木もさりげなく存在していて、まさに子規の歌がこの奈良の日常の景色に溶け込んでいくようだ。

 

Img_9280

 

どんな豪華絢爛な大伽藍にも敵わない風情を自分はここに感じてしまうのだ。

 

ここでカトリンにお願い。

 
 

Img_9287

これは2012年にここで撮影した自分の写真。

 
 

Img_6431

これは2014年に阿部一成を連れて来た時に撮影したもの。

 

そして、このご縁をくれたのは一成、ということで

 
 

Img_9277

 

ドウモアリガト。

 

奈良の田舎の風情も味わってもらったところで、奈良市内へ急いで帰ることに。
というのも、スウェーデンの友人へのお土産に墨を買いたいとのことなのだ。

といえば奈良。
今なお、奈良墨が全国生産量の90%以上を占めている。

 

そして、その中でも創業から400年以上続く奈良墨の老舗と言えば、椿井町の古梅園

 

Img_9281

 

にこちゃん堂の目の前にある歴史の重みを感じる建物がそれである。
日本最古の製墨業会社で、今も “煤採り” から墨を製造しているのは全国でもここのみ。
夏目漱石も 「墨の香や 奈良の都の 古梅園」 と詠んでいる。

 

Img_9282

 

こうして色々と墨や硯を眺めて話を聞いていると… 何だかちょっと自分も書道を嗜んでみたくなるんだよなぁ…
皆さんも是非一度覗いてみることをお勧めしたい。

 

その後はとる子も合流し、別れの酒宴へ。
話は時折、アートの話、ヨーロッパ諸国と日本やアメリカとの関わり方の違いなどディープなところにも及びながらも…
とにかく楽しい時間だった。

 

遠い遠いスウェーデンと日本。
もしかしたら次に会える機会はないかもしれない。
もう二度と会うことはないかもしれないのだ。

 

そんなことを思うと、こんなさりげない一日がいかに貴重で愛おしい日であるかということを痛感してしまう。

 

不思議な縁で人と人は出会う。
そして、それは必ずしも続くものばかりではない。

 

もしまた出会えることがなるのなら、それはもはや奇跡のようなことであり…

もうそれは必然であったということなのだろう。

 
 

それを期待して

See you soon, Katrin.

 
 
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 開場18:20 開演18:45
 予約2000円 当日2500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 Komes
 ピヨピヨクラブ

 ≫ ご予約はコチラにて

 

翌日は東京。
とても楽しみにしているツーマンです。

Img_7426

素敵な町、中目黒にある
アーティスティックでありながら居心地のよい、これまた素敵なお店 FJ's にて
ミチルンサトコさん (笹野みちる+有田さとこ) とのツーマンでたっぷりと。

Img_8382

日曜日、少し早目の時間のライブなので是非とも。

 

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ × ミチルンサトコ

 開場17:30 開演18:00
 予約3000円 当日3500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 ミチルンサトコ(笹野みちる+有田さとこ)

 ≫ ご予約はコチラにて

 

【ミチルンサトコ】

●笹野みちる●
1988年に「東京少年」ボーカルとして、ビクターよりメジャーデビュー。
'91年にバンド解散、'93年ビクターSPEEDSTARよりソロデビューの後、'95年幻冬舎より『Coming OUT!』を出版、ベストセラーに。
他著書に『泥沼ウォーカー』('98年/PARCO出版)。

●有田さとこ●
ロボピッチャー、京都町内会バンド、ANT★LIONなどのベーシスト。
その他、TAKUYAのサポートベーシストも行なうなど、多方面で活躍中。

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・ 

Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

    残席、本当にわずか。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年10月14日 (日)

温泉が生み出す世界、そして我々のささやかな歴史

昨日の 名古屋 Bar Strega 14周年記念スペシャルライブ
ご来場いただいた皆さん、あの時間を共有してくれた皆さん、そしてストレガ乾さん、奈々さん、ありがとうございました!

そちらを振り返るのは後半にさせてもらおう… ということで。
まず先に、次回のライブにまつわる温泉の話を。

 
 

最近ちょうど、温泉が湧き出たことにより町が形成され栄えていく歴史に興味を持っていたところだったのだ。

関西圏で言えば有馬温泉が有名だが、これはまた奈良時代からの歴史がある日本三古湯のひとつでちょっと話が壮大すぎる。
飛鳥時代に舒明天皇が湯治で長期滞在したことが日本書紀に記述されているし、奈良で愛されている高名な行基さんが温泉寺を建てているし、平安時代には清少納言が枕草子で言及し三名泉に数えている。
そして最も有名にしたのはやはり豊臣秀吉だろうか。

 

もちろん、他にも有名な温泉街は多数あるが、特に温泉地として有名でなくともそれがきっかけで発展していった町は数知れず存在する。

 

例えば、宝塚なども歌劇団が生まれるそもそものきっかけとして、温泉が噴出したことがあるようだ。
何もなかったところに温泉が出たことで温泉街ができる、様々な施設が並び歓楽街ができる、そして町は発展していく。
世界夕数の火山国であるが故に温泉大国でもある日本ならではの都市形成のおもしろさではないかと思う。

 

そんな温泉街でのライブは二週間後だ。

 

温泉街での演奏は実に久しぶりである。
あれは、ちょうど “まほろば楽座” から “マホロバガクザ” に名称を変える過渡期の頃だった。
有馬温泉で一泊二日、食事つき、一日3ステージの他は朝から晩まで合間には温泉入り放題、という贅沢な演奏業。

そうだ、あの機会をもらったことで、後に 『西を目指して』 という曲が生まれることにも繋がるんだった。

 

バンドは実に辛い時期ではあったし、自分自身メンタルをやられて体に支障がでまくっていた時代だったけれど(笑)
今となってはそれも良い思い出だし、そのときの遺産はこうして今も大切にしている。

 
 

さて、そんな二週間後に訪れる温泉街は、山梨県は笛吹市にある有名な石和・春日居温泉郷

 

そこで最初に開湯したのは日の出温泉で、1909年(明治42年)まで遡るとのこと。
そして、高度成長時代の1961年(昭和36年)に石和のぶどう園から大量の温泉が噴出し、付近の川に流れ出して誕生した『青空温泉』がマスメディアに紹介されたことで一気に知名度が向上。

 

う~~ん、ぶどう園から温泉が出るってところが、さすが甲府ワインで有名な山梨(笑)。
ちなみに石和温泉があるのは甲府市のお隣の笛吹市。
桃とぶどうの収穫量は日本でも一位、二位を誇る自治体で、「桃・ぶどう日本一の郷」 を宣言している。

石和温泉駅の駅舎内にはなんとワインサーバーがあるらしい。
カウンターでグラスを受け取り、銘柄や量を決めてから自分でタッチパネルを操作。
市内のワイナリー10社がつくる計16種類のワイン (赤、白、ロゼ) を好みの量で吞める。
しかも、一杯200~400円と実にリーズナブル。
9:00~17:00(土日祝)

 
Dsc_9391640x428

 
石和温泉観光協会 Website より拝借

 

いいなぁ…

 

最近は赤ワインをこよなく愛す俺にはもうたまらないサービスだ。
地元のワイナリーのものを現地で味わうなんてこれまたオツではないか。

 

おっと… 温泉の話をしようと思っていたのに、ワインの話に移行していっている。
戻そう。

 
  

その後、隣接する春日居地区でも掘削が始まり、1964年(昭和39年)には大量の温泉が湧き出るようになる。
これを機に両地区に温泉街が作られ、石和・春日居温泉郷を形成。
それまで信玄の隠し湯として知られていた甲府市の湯村温泉を凌ぐ山梨県最大規模の温泉郷となり、現在に至るようだ。

 
 

イベントにお誘いいただいたピヨピヨクラブのあきとさんに写真をいただいたので紹介しておこう。

 

43951727_1083791648454965_277687897

 

43952573_286870435262238_8146337381

 

旅館やホテルは百軒余りを数え、庶民的な宿から、温泉プールなどを備えた大型ホテルまでそれぞれ、個性的な風呂を備えている、とのこと。

“木の香りが漂う和風の浴場、大きな岩を配置した露天風呂…”

 

いいなぁ…

 

“泉質はアルカリ性単純泉で、神経痛や打ち身、慢性消化器病、冷え性などに効能があります。
湯につかると、肌がすべすべになり、疲れもとれ、フレッシュな気分になります。”

 
 

これはもう浸からざるを得ないな。

実は結構な温泉好きなのだ。
なかなか有名な温泉郷などには行けないが、噴出した天然温泉を売りにした各地のスーパー銭湯などはそこそこの頻度で訪れている。

 
 

おもしろいのが、ライブ会場である Studio天空馬 のすぐ近くに源泉の足湯広場なる施設もあること。
ライブ前にちょっと移動の疲れを癒すにもってこいではないか。

 

44034948_326899474525268_4933999897

 

44131540_495052700996254_5140006719

 

石和源泉足湯ひろば
午前10時~午後5時
200円(タオル付)
ただし、石和温泉旅館協同組合加盟施設への宿泊者は無料

石和温泉 旅館協同組合 Website

 

決して近いわけではないけれど、東京や静岡からなら1時間半~2時間くらいで来れる町のようなので…
日頃の体と心の疲れを癒しにちょっとした遠出気分で温泉&音楽を味わいに行ってみるってのはいかがでしょうか。

 

東京からは
新宿駅=JR中央線特急 甲府行 (約1時間30分) ⇒ 石和温泉駅

静岡から
富士駅=JR身延線特急 (約1時間45分) ⇒ 甲府駅=JR中央線 (約8分) ⇒ 石和温泉駅
車なら2時間前後。

 

もちろん、いっそのこと温泉街で宿泊してゆっくり湯に浸かりワインを飲んで… 時間を気にせずライブも楽しんでもらうってのも
そんな機会はなかなかないと思うので、よし! と思い立ったら是非。

 

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 開場18:20 開演18:45
 予約2000円 当日2500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 Komes
 ピヨピヨクラブ

 ≫ ご予約はコチラにて

 
 

そして、翌日は東京。
とても楽しみにしているツーマンです。

 

Img_7426

素敵な町、中目黒にある
アーティスティックでありながら居心地のよい、これまた素敵なお店 FJ's にて
ミチルンサトコさん (笹野みちる+有田さとこ) とのツーマンでたっぷりと。

 

Img_8382

 

日曜日、少し早目の時間のライブなので是非とも。

 

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ × ミチルンサトコ

 開場17:30 開演18:00
 予約3000円 当日3500円(Drink別)
 【出演】
 NolenNiu-de-Ossi
 ミチルンサトコ(笹野みちる+有田さとこ)

 ≫ ご予約はコチラにて

 

【ミチルンサトコ】

●笹野みちる●
1988年に「東京少年」ボーカルとして、ビクターよりメジャーデビュー。
'91年にバンド解散、'93年ビクターSPEEDSTARよりソロデビューの後、'95年幻冬舎より『Coming OUT!』を出版、ベストセラーに。
他著書に『泥沼ウォーカー』('98年/PARCO出版)。

●有田さとこ●
ロボピッチャー、京都町内会バンド、ANT★LIONなどのベーシスト。
その他、TAKUYAのサポートベーシストも行なうなど、多方面で活躍中。

 
 

さて

 

というわけで、昨夜は 名古屋 Bar Strega 14周年記念スペシャルライブ! でした。

 

43788071_10155591974770894_57215135

 

素晴らしい夜だった…
愛するストレガの14周年をみんなで祝えたことはもちろん、ここにきてまた新たに素敵な出会いをさせてもらえた。

よしこストンペア、とても素晴らしかった。
あらゆるところでツボを突いてくる、その音楽的な魅力と、どうやら天性のものらしいユニークな空気感。

ウッドストックの森の中のビッグピンクが浮かんだと思ったら、英国のピアノマンを彷彿とさせたり。
ジョン・サイモンやジェフ&マリア・マリダー、あるいはポール・ウィリアムス、ときにXTCなども勝手に頭をよぎっていくが、どうも自然発生的に天賦の才で生んでいるような気配もあり嫌味がない。
ただただ楽しく心地がいい。お二人とも声がまたいい。
それでいてフレーズや言葉がいちいち引っかかってくる。
また末永くご一緒させてもらいたい人たちが増えた。

さすが、マスター乾さんのお墨付き。
そして、様々な人がオススメしてくれていたのも納得。
それがこのストレガ14周年で出会えたっいうのがまた素敵。

で、実はその14年前にイシダストン氏と我々 (当時は “まほろば楽座”) はファンダンゴで対バンしていたことも判明。

長いことやってると廻りまわって、お互い良い変化・進化を経て再会できる、これがまた嬉しいんだよな。

 

そんな機会を作ってくれた、Bar Strega 乾さん、奈々さん
ありがとうございました。
14周年おめでとうございます。

そして、こんな夜に駆けつけてくれた皆さん、本当にありがとうございました。
満員御礼。
感謝。

 
 

そんな、まほろば楽座時代の曲を多数復活させるご供養イベントも近付いております。

台風で延期になったことで、作ろう! と思い立ったセルフ・トリビュート・アルバムも完成。
あとは納期に間に合ってくれ! とハラハラしながら天に祈りを捧げているところです。

 

アルバム・ジャケットもタイトルもモチーフは まほろば楽座時代のもの。

 

Favoritesongs

NolenNiu-de-Ossi 『デ・オッシの愛歌集』
~まほろば楽座 Self-Tribute Album~
全5曲 1,500円

 
 
11月4日(日) ワンマン~まほろば楽座Special~ にて発売予定!
二人の音と声のみによる、まさに今のデ・オッシならではのセルフカバーアルバム。
収録曲は当日のお楽しみ!
 
 

Jacket1st

まほろば楽座の 1st Album (2001年)

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・ 

Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

    残席、本当にわずか。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年10月11日 (木)

新たなアルバム制作

これはヤバイ…
これはヤバイものができそうだぞ…

そんなことを思いながら必死で口をつぐんでいたここ数日。

 

この場合の “ヤバイ” は例によって近年のポジティヴな方の用法。

 

というわけで、ここ数日間はお天道さんもあまり拝めないくらいにスタジオに籠っておりました。

 

Img_9205

 

Img_9225

 

そう、11月4日(日)に延期になった NolenNiu-de-Ossiワンマン ~まほろば楽座Special~ で発売を予定しているセルフ・トリビュート・アルバムの制作。
※ 前身バンド “まほろば楽座~マホロバガクザ” 時代の楽曲を今のデ・オッシがリアレンジして発表する企画です。
 
先週から合間合間で準備を始め、今週はひたすらにスタジオに籠りっぱなしで録音。
ギリギリまで何を収録するか悩んだけれど、様々アレンジを思案した上で厳選した五曲。
図らずも、まほろば楽座初期~中期の曲たちを蘇らせることになりました。
ほとんど販売完了になったアルバムからの曲なので、長らくお付き合いいただいている皆さんも、近年出会えた皆さんも楽しんでもらえるものになるのではないかと思っています。

 
 
Img_9206
 
 

どういった形で新たに作品化するべきか…
いくつか選択肢はあったけれど、NolenNiu-de-Ossiという二人が自分たちの過去の曲をリアレンジするなら、この二人の音と声だけで成り立つものが最善だろう。
そう自然に結論づけられ、まさにギミックも余分なものも排除した最良の形で記録することができました。

 

四、五人のメンバーで奏でていたバンドサウンドを二人で遜色ないものにしよう。
単なるアコースティックVer.にならないようなものを作ろう。

そんな目論みが、NolenNiu-de-Ossiとして再始動するときの課題であり、ずっと自分たちにのしかかっていた大きな重り、そして枷でもありました。

 

でも、そういう想いを持ってやってきて良かったと思います。

 

まだまだ道半ば。
本当に望むところはまだまだ遠い果てにあるけれど、こんな機会を作らせてもらえてふと立ち止まって見てみると、そんな無謀とも思えた目標にも少しは近づけたような気もします。

 

いろんな想いも蘇ったりして、歌入れの途中でグッときすぎて… 録り直しになったのはここだけの話。

でも、ただ感傷的になったというわけではなく、今のサウンドやアレンジという音楽的なところの響きがあって、そこで感極ったということは明らかにしておきたい。
 
 
 

いや、待て待て。

余計にナルシスト感満載のような…

 
 

そういった意味でも感慨深いアルバム。
収録曲は… 今すぐにでも言いたいところだけど…

 
11月4日(日) 当日のお楽しみとさせていただきましょう。
 
一体、何が蘇り、新たな形で残されることになったのか。
 
 
 

完全なるセルフ・プロデュース、セルフ・レコーディング。
とても良い音と演奏を残せたので、あとは二人で分業。
ミックス~マスタリングまでは自分が引き籠りで担当。
とる子はおなじみのジャケット等のデザイン全般を鋭意制作中。

あとは諸々、間に合うかどうかの瀬戸際。
すでに徹夜覚悟の日々。

 

近日中にジャケット画像やタイトルだけでもお知らせできたら… と思っています。

これがまた… ついさっき途中経過が送られてきたんだけど、いろんな意味で感慨深くすごく良いジャケットなんだ。

 

5曲入りのセルフ・トリビュート・アルバム。
予価 1,500円 (税込)
限定枚数販売

 

是非どうぞご期待下さい。

 
 

そして、発売日となる 11月4日(日)
スペシャルなワンマンをどうぞ楽しみにしていて下さい。

残席は本当にわずかなので、ご予約はどうぞお早めにお願いします。

 

Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

  残席少なくなって参りました。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

その前に… 今週末はコチラ!

Doedihcx4aalbyg

■10月13日(土) 名古屋 Bar Strega
 NolenNiu-de-Ossi×よしこストンペア
 詳細・予約

 

さらには、NolenNiu-de-Ossi初・山梨! しかも石和温泉郷。

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 ≫ 詳細・予約

 

そして、再訪を待ち望んだ素敵な東京は中目黒のお店、FJ's にて、ミチルンサトコさんとのツーマン。
これはもうどうぞ必見でお願いします。

Img_8382

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ×ミチルンサトコ
 ≫ 詳細・予約

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 

Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年10月 7日 (日)

生涯のお気に入りのアルバムを一気に熱く語る

※ほんとうに衝撃を受け、かつ今でも聞き続けている(ごくたまにであっても)生涯のお気に入りのアルバムを10枚。

というバトンが一時期、SNSを賑わしていた。
何となしに眺めてはいたのだが、もし廻ってきても丁重にお断りをしようと思っていた。

まぁ、そういう趣旨の話はここでも何度も書いてきたし、
自分の冗長な駄文で日々のタイムラインを汚すのも憚られるし、
誰にも求められていないのに自分の愛するものを勝手にアツく語るのは大好きだが、形式的な流れに巻き込まれるとちょっと拒みたくなる、という己の曲がった性分が顔を出す。
そもそも、(おそらく多くの人がそうだろうが) “本当に衝撃を受けた生涯のお気に入りのアルバム” をたった10枚に厳選するのはなかなかに厳しい。

 

と、思っていたのだが…

指名してきたのが、Bar Stregaのマスター乾さんだったので、何だか断れなくて軽く書いてみようかなと思った。
(まぁ、それももう一ヶ月以上前のことなんだけど)

この人は本当に音楽が好きなんだろうなぁ、としみじみ感じるところがあり、またそれを常日頃から誰かに強要するような素振りを一切見せないところが好きだ。
自分はわりとオススメなどと言いながら、実はかなり強要したいタイプなのでわかるのだ。 

当然ながら、自分の周りには他にも本当に音楽を愛する方々はたくさんいるのだが、愛が溢れすぎてちょっと暑苦しいくらいの人がほとんどなので、そういう方々からなら断っていたかもしれない(笑)。
しかも 「無視してくださっても結構です!」 とお気遣いまでいただいたら、逆にその話に乗りましょう! と、また己の曲がった性分が顔を出してくるわけだ。

ただ、毎日一枚ずつ挙げるなどというのは本当に皆さんのお目汚しになるし、自分も面倒だし
ルールは一切無視で、今現在思いつくままに列挙して、バトンなどを誰にも渡すことなく書き逃げする私をどうかお許しください。
しかも、どうしても10枚は無理なので、ちょっと越えるのもお許しを。

というわけで、もう本来のバトンとはもはや関係なく、自分がその手の話を書くモードになっただけ、ということで…

 
Jacket
 
 

それでは、ひたすらに列挙。
だいたいではあるが、一応出会った時代の時系列は考慮して並べてみようか。

 
 

1

LED ZEPPELIN 『HOUSES OF THE HOLY』 (1973年)

初めてのLED ZEPはこのアルバムだった。
中3か高1くらいのときだったろうか。
名前は聞いたことがあったし、ジャケットに興味を持ってまずこれにしたのだが… 衝撃的だったなぁ。
まず、各楽器のサウンドやバランスがそれまで聞いてきた “やけにバランスがとれて耳馴染みの良いもの” と大きく異なった。
すべての音にとんでもない存在感を感じた。

そしてインストと思って聴いていた一曲目の途中でロバート・プラントの声が聞こえた時は 「歌うんかいっ!」 ってたぶんツッコんだと思う。
元々はインストの予定だったものにあとから歌を乗せた的な解説を後々に読んだときには 「これによく歌を乗せようと思ったな、しかもそんなところから…」 と逆に感心したわ。
“音楽は何でもアリ、何とでも好きにできる” 的な発想を自分に根付かせたひとつであるように思う。

続く曲、続く曲、どれもすべてが唯一無二で、これまでに聞いたことのない世界だった。
何がすごいって、それからウン十年、ありとあらゆる世界の音楽をマニアックに聞いてきた上で尚、今もこのアルバムを同じ想いで聴けることだ。

 

正直に言おう。

音楽を生業にして曲もたくさん作り発表してきて、もう結構長い年月が経つ。
その節々で実感し、自ら認めざるを得ないことがある。

 

下記にも書くと思うが、かつてはTHE BANDのようなアメリカンルーツミュージックに憧れ、そういう音楽を目指した。
サザンロックやカントリーブルース・シカゴブルースなどに痺れ、アメリカ的なものをどうしても体現したかった。
また、そういったものから離れ、自国の文化やあらゆる世界の音楽を愛し、自分の中から生まれるオリジナルというものを追及しようとして今に至るわけだ。

 

だが、時折自分でも気付いてしまうのだ。

 

たぶん、そこかしこに 「ツェッペリン臭がする!」 と。
おそらく自分が思っている以上に影響受けている… んだと思う。
THE BANDになりたいのにどうしてもLED ZEP臭がする。
それはそれでおこがましい発言ではあることは承知しているが…
THE BANDやALLMAN BROS.になりたくてもどうしてもあの空気感は出せなかった。
今も出せないだろう。
でも、何故かLED ZEP的なものは出したくなくても出せる気がするんだよな。

そして、ときどきそれをピンポイントでさりげなく指摘してくる人がいて、しかも初めてライブを見てくれた人がアンケートにサラッと書いていたりするので驚いてしまうのだ。

「三つ子の魂百まで」 とはよく言ったもので… おそらく自分が思ってるより更に大きな衝撃を受けていたんだろうな、と今あらためて感じている。

 
 

おっと… 一枚目でこんなに語っていたら、一生終わらないぞ…

ここからは出来る限り簡潔にいく。

 
 

2

GUNS 'N' ROSES 『APPETITE FOR DESTRUCTION』 (1987年)

バンドをやりたいと思ったのはガンズに憧れてだった。
とにかくガンズになりたかった。
レイバンのサングラスもちょっとキラキラするスカーフやバンダナも手に入れたし、ライダースのジャケットも買ったし、バーボンも頑張って飲んだ。
いや、もうね、音楽も佇まいも様々なゴシップやエピソードも、当時の自分にとってはとにかくかっこ良く見えて痺れたのだ。
誰かからダビングしてもらった、初期の 「Live at Ritz」 のライブ映像は本当にテープが擦り切れるくらい見たし、今でも細部まで思い出せる。

でも実は音楽的にはもっと幅広い世界をミックスしたものをやりたいと感じていたので、単なるミーハーな憧れにすぎなかったのかもしれない。
とは言え、ふとした時に、初期の曲の中の 「ギターソロ終わりから展開部へのギターの音」 みたいな細部のサウンドが脳内に蘇ることがあって
その瞬間は当時にたまらなく痺れた感覚を再び肌身で感じることができる。
心からかっこいいと思えた感覚は少年時代に得たものを越えることはできないんだろうな、と最近しみじみ感じることがある。

 
 

3

OZZY OSBOURNE 『No Rest for the Wicked』 (1988年)

エレキギターを始めた最初の頃はとにかくオジーだったかな。
ギターがザック・ワイルド時代だったのでちょうどこのアルバムを一番聞いたのだが、今でもこのサウンドを聴きたくてたまに流してしまう。
ランディー・ローズ時代もジェイク・E・リー時代もどれも好きだが、一枚を挙げるなら自分はコレ。
当時からオジーの歌も佇まいもギャグのように思えていたが、もうこれでなくてはいけないのだ。
ミュージシャンやバンドにコンセプトは大切、という観念は知らず知らずのうちにオジーから教わっていたのかもしれないな。
ちなみに、このアルバム以降はほぼ聴いていない。

 
 

4

MEGADETH 『PEACE SELLS... BUT WHO'S BUYING』 (1986年)

もう何だか、HEAVY METAL / HARD ROCK のアルバムしか並べてない気がするが、大丈夫かな…
10代の一時期はこのメガデスを目標にしていたこともあるので正直に挙げておこう(笑)。
とにかく、複雑に展開していく楽曲、テクニカルなフレーズの応酬、タイトルでもわかる通りシニカルなメッセージ。
あらゆる面で自分の血肉になっていると思う。密かに。 

そして、ギターで複雑で難解なフレーズを弾きながら歌い続けるデイヴ・ムステインの姿を見ていたことが、何より自分というステージミュージシャンの礎を築いている。
やろうと思えば何でもできる、と教わったのはデイヴ・ムステインからのような気がする。
メガデスに出会っていなければ、三味線を弾きながら歌ったり、フラメンコスタイルのギターを弾きながら歌う、なんてことはできていないかもしれない。
(ちなみに、ジミ・ヘンドリックスはちょっと異常すぎて真似する気にもならなかった。)

 
 

42

BLACK CROWES 『Amorica』 (1994年)

ようやく真っ当なロック系に連れ戻してくれたのはブラック・クロウズだろうか。
LED ZEPに出会った頃と同じ時期にTHE ALLMAN BROTHERS BANDなどのサザンロックもやけにフィットして好きになったのだが、それは幼少の頃から家でサッチモなどディキシーランドジャズや南部の音楽が流れていたからかもしれない。
そこから熱く滾る若い血が激しくヘヴィなものを求めていってしまったのだが、DEATHあたりまでいって道を誤ったことに気付き原点に回帰していったのではないか、と自分の青春時代を振り返っている。
ブラック・クロウズにハマったのはこれのひとつ前のアルバム 『Southern Harmony & Musical Companion』 だった。
とにかく生々しいギターの音と、アメリカ南部感あふれる雰囲気がかっこ良かった。
それに続くこのアルバムは最初、随分と荒々しさが減り何だか成熟した感があって、どこか地味にも思えてしまった。
しかし、聴けば聴くほどに味わい深く、思えば今でも時々引っ張り出して来ては流してしまうほど好きなアルバムになっている。
今でもこんなバンドをやりたいって時々思う。
たまにでいいけど。

 
 

5

ETHNIC SOUND SELECTION Vol.1~Vol.8 (1989年)

これは反則だろうか。
フィールド録音なども含む世界中の音楽を集めたコンピレーションアルバム。
全128曲、8枚組のBOXセット。
10代の終わりくらいだったと思う。(時系列はちょっと前後するかな)
まだHM/HRをよく聴いていた時代だが、自分の音楽を考える面においては世界の民族音楽というものへの関心が大きかった。
“名前も知らなかった国のあらゆる町に他のどこにもない独自の音楽がある”
それはもう感動・興奮でしかなかった。
そんな時期に、新聞広告でこのBOXセットを見た。
結構いい値段だったと思うが、バイト代をはたいて買ったか… あるいはローンを組んだような気もする。
中国、トルコ、インド、モンゴル、アンデス、ブラジル、キルギス、トンガ、パキスタン、イラク、中央アジアの僻地…
様々な国、様々な楽器を知り、様々な景色を妄想し続けた。
本当によく聴いた。

そして、このこよなく愛したコンピの選曲・監修が細野さん (細野晴臣) だったと知って驚愕したのは随分後のことである。

 
 

6

『シタール幻想 ~眞美のラーガ』 (1988年)

めっちゃ聴いたなぁ… 10代の頃から。
全3曲で50分なのだが、ひたすらに浸っていた。
シタール:モニラル・ラグ と タブラ:マハプルシュ・ミシュラ による演奏。
前世で何か縁があったとしか思えないくらい、インド古典音楽やそのサウンドが心にフィットしてしまう。
異文化のものに対する興味だけでなく、心に平穏をもたらしてくれる秘薬だと気付いたのは随分後のこと。
余談だが、今年7月の浜松Shot Bar 201でのライブ時、音響&DJをして下さっていたHimitsuSyounenさんがたぶんこのアルバムの三曲目を流したんだよな。
ビックリしたわ。
イチイチ、ツボを押さえてくるなぁ・・・ とは前々から思っていたが、わが青春の重箱の隅の曲にまで共通項があったとは。

 
 

7

THE BAND 『THE BAND』 (1969年)

もう書き飽きたし、ここを長らく読んでくれている方がいたら聞き飽きた人もいるだろう。
というくらい、これまでもあちらこちらで書いた。
自分にとっての最重要アルバムと言える一枚。
今の自分がいるのはTHE BANDがあるおかげ。
THE BANDと出会えたから音楽で生きていくことを本当に決めれた節もあるし、まさに指針だった。
THE BANDのようにあらゆるアメリカの豊潤なルーツをたっぷり含んで消化した音楽をやりたくて、THE BANDの真似をして、そして全然なれないことに気付いた。
THE BANDになりたいんだったら自分のルーツというものを知らなくてはいけない、と。
そして、インドを旅して、とあるささいな会話から自分の道は決定づけられた。
それくらい自分の人生に大きな影響を与えた一枚。

単純に音楽的な面でもサウンドの面でもたまらなく素晴らしい。
演奏はドタドタしてるし、サウンドも驚くほどチープなところもあったりして、決して完璧ではないところの愛おしさも含め、“完璧”なアルバム。

世の中に “変態” と呼ばれる変わった音楽やプレイをするわかりやすいミュージシャンは数多いる。
わかりやすいジャンルだ。

しかし、THE BANDのような音楽こそ真の変態だと思っている。
一見穏やかで、牧歌的な雰囲気もある楽曲。
そこかしこに密かに蔓延る変態的要素。
聴けば聴くほどに、知れば知るほどにわかるその特異性。

最高。

一回聴いて興味がわかなくても三回、四回と聴けばその豊かで素晴らしい音楽の魅力を感じてもらえると思う。
十回、二十回と聴けば、ハマることもあるだろう。
それだけ聴いても良さがまったくわからないという人とは残念ながら話は合わなさそうなので、他の何か中華料理とかの話に切り替えましょう。

 
 

8

日本の民族音楽 『日本のダンスミュージック』

上記のような経緯もあり、自分のルーツというものを探る旅に出始めてすぐに出会い、もう感動して興奮して何度も何度も聴いていたのがコレ。
日本各地の民謡などを集めたものなのだが、自分の国にこんなにおもしろい世界があったんだと、改めて&新たに知ることができた数あるアイテムの中でも特にベストだったのがこのアルバム。
バンドを組んだ時は必ずこの中からとっておきの数曲を選んでメンバーに渡していた記憶がある(笑)。

 
 

9

SABICAS 『Flamenco!!』

日本語タイトル 「フラメンコ・ギターの至芸」
1972年の録音。
フラメンコギターというものが脚光を浴びるようになる最初期の大家の一人。
一般的にも有名なパコ・デ・ルシアなどにも大きな影響を与えた一人。
自分にとってもフラメンコギターに興味を持った当初から現在まで、一番の憧れであり、最も好きなスタイルなのが、このサビーカスのプレイ。
バンドから二人のデ・オッシになる際に、一人あたりのプレイの可能性を大きく広げたいと思った時に、単なる真似事をやめて改めて突き詰めていこうと思ったのがフラメンコのスタイルだった。

 
 

10

VICENTE AMIGO 『DE MI CORAZON AL AIRE』 (1991年)

トマティートと並び、名実ともに現在のフラメンコギター界最高峰の一人。
現代的なところもふんだんに取り入れながらもフラメンコから逸脱しないところが天才たる所以か。
まぁちょっと凄すぎて、到底真似する気にもなれないんだけど、そう言いながら個人的に何年もずっと弾き続けている曲がある。
手が異様にでかく、指も長い上にスラっとしている。
しかも男前を絵に描いたようなこの風貌だ。
天は二物を与えたのだ。
しかしすべてのモノには正負の法則というものがあるのだ。
絶対に何かマイナス面も持っているはずだ。
性格が尋常じゃないくらい悪いとか… いや、それはなさそうだな…
めっちゃ男前でこんなに才能あるのに、魚の食べ方がすごく汚くてそれで全然モテないとか、風呂嫌いで一週間に一回しか入らないとか、何でもすぐに弾きこなすのに三味線だけは何故かどうしても弾けないとか、何かひとつでもいいから勝てる要素が欲しい。
ヴィセンテをダシにして希望を見出したい。

 
 

13

BILL EVANS & JIM HALL 『UNDERCURRENT』 (1962年)

今、現時点で、最も敬愛する音楽家を “一人だけ” 挙げろと言われたら、ビル・エヴァンスと答えると思う。
どうしても一人だけだ、と言われたら、だ。
言わずと知れたジャズ・ピアニストの巨匠。

ドビュッシーという選択肢もあるのだが、時代的に実際の演奏を聴くことはできないのだ。
エヴァンスはそのピアノプレイ自体がもちろん格別な上に、ドビュッシーらの印象主義音楽と称されるものに大きな影響を受けていることもよくわかるので、そのあたりも含めての選択である。

音楽は、いやすべての事象において最も大切なのは “美” ではないか、と最近強く思っている。
クラシックでもジャズでもロックでのノイズでもデスメタルでも、だ。
崇高な美、狂気の美、美しさにも様々なものがあり、人によって感じるものも様々だ。
そういうあらゆる “美” というものを踏まえた上で、本当にたまらなく美しいな、と思うのがビル・エヴァンスが生み出す世界なのだ。
何故、こんなに素晴らしいものを奏でることができるんだろう。
その音楽を聴きながら感服しすぎて涙が溢れてくることが幾度もある。
しかも何度聞いてもそうなのだ。
その究極のアルバムは実はこれではないし、他にも甲乙つけ難い数枚があるのだが、ビル・エヴァンスの素晴らしさを一番最初に気付かせてくれて、かつ一番長い間愛聴しているアルバムなのでこれを挙げることにした。
天才とはこういう音楽家のことを言うのだな、と思ってしまう。
それに寄り添い、時に闘うように奏でるジム・ホールのギタープレイも本当に素晴らしい。

でも、個人的ベストアルバムは別。それは今際の際までナイショにしておきたい。

 
 

11

EDIT PIAF 『スーパーナウ』

ピアフ、本当に好き。
その歌声も曲も大好き。
気分が滅入っている時でも、高揚している時でも、どんな時でも聴ける音楽。
いつかたくさんカバーしたいと思いながら、もう早数年が過ぎている。
特にオリジナルアルバムがあるわけでもないので、とりあえずベスト的なものを。

 
 

12

TARAF DE HAÏDOUKS 『BAND OF GYPSIES』 (2001年)

元よりの民族音楽好きからの派生ではあるのだが、あらゆる側面からベストなグループと言えばこのタラフ・ドゥ・ハイドゥークス。
ルーマニアの人口3000人の村、クレジャニ村から世に出たロマ(ジプシー)バンド。
いわゆるバルカンミュージックとも呼ばれるものだ。
超絶技巧の応酬ながら、感情的で人間的。
ときに牧歌的に、見知らぬ国の見知らぬ町への旅へと誘ってくれる。
楽曲のバラエティやおもしろさでは前作、1999年「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」 の方が良いかもしれない。
しかし、最初に衝撃を受けたのがこのライブ盤でもある 「バンド・オブ・ジプシー」 だった。

クラシックに挑戦した2007年の 「MASKARADA (仮面舞踏会)」 も最高。
最初はさほどおもしろいとは思わなかったんだけど、既存の名曲での演奏を聴くことでタラフの独自性や素晴らしさが更によくわかったきた。
ちなみにタラフがそれまで演奏していたものは伝承音楽的なものからの派生だったので、メンバーの大多数は楽譜を読めなかったらしい。
このクラシックの楽曲に挑戦したアルバムではそれで大変苦労をし、更なる技術向上と勉強をしたと何かで目にした。
元から凄いし、もう十分説得力有り余っていたのに、その年でまだ向上を止めないというその音楽家としての姿勢も素晴らしい。

 
 

さて、とっくに10枚を越えていることに皆さんはお気付きだろうか。
ここに、丸山研二郎『空の灯』 とかも加えたいところだが、もう歯止めが利かなくなるのでこのあたりにしておこうと思う。

 
 

長い時間のお付き合い、どうもありがとうございます。
少しでもご興味持ってもらえたものがあったら、是非とも手にとって耳にして下さい。
元より愛してやまないものがあって共感してもらえたら、このコメント欄にでもそのアツい想いを書き記していただいても結構ですよ。
密かにニヤニヤ頷きながら読ませてもらいます。

乾さん、遅くなりましたが&完全にルール無視で恐縮ですが、これこのように記させていただきました。

 

そんな乾さんがカウンターの奥で微笑んでいる Bar Strega でのライブはもう数日後!

 

Doedihcx4aalbyg

■10月13日(土) 名古屋 Bar Strega
 NolenNiu-de-Ossi×よしこストンペア
 詳細・予約

 

さらには、NolenNiu-de-Ossi初・山梨! しかも石和温泉郷。

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 ≫ 詳細・予約

 

そして、再訪を待ち望んだ素敵な東京は中目黒のお店、FJ's にて、ミチルンサトコさんとのツーマン。
これはもうどうぞ必見でお願いします。

Img_8382

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ×ミチルンサトコ
 ≫ 詳細・予約

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 
Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

  残席少なくなって参りました。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

 
Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年10月 3日 (水)

いわきでの夢のような酒宴の三日間

“嬉しい悲鳴” という言葉がある。

そもそも悲鳴というものは外部から何らかの不快な刺激を受けた際にとっさに出るものであるから、実に矛盾した言い回しである。

たしかに、困っていることが前提にあるので少なからず不快要素は存在しているとも言えるのだが、最終的にはそれをも含めた上での喜びを表すポジティブなフレーズであると言えよう。

 

今回の 『エデンのもうちょい東』 ツアーのことをただ振り返りたいだけなのに、冒頭から話をややこしくしてしまった。

 

さて、そんな嬉しい悲鳴も幾度となく上げたくなった今ツアー。
大阪公演を終え、東京で再集結。
そして、NolenNiu-de-Ossiにとっては初めての地となる福島県はいわき市が最終地点であった。

 

とにかく、移動に関しては実に大変だった。

 

距離はさほど問題ではない。
長距離運転には慣れている。

しかし、大きな事故による通行止め、集中工事による車線規制、それによって引き起こされる大渋滞。
今回はそこに悩まされながらの移動となった。

 

何とか無事に辿り着いた、東京は青山の会場。
昨年春から年末にかけてマンスリー企画をさせてもらったHEAVEN青山だ。

そして、この 『エデンのもうちょい東』 の始まりの地であり、そのタイトルの由縁となった場所である。
 
 

ここでのエデンも三回目。

 

Img_9129

 

柴草玲さん、ミーワムーラ
という個性際立つ存在ながらも、音楽的にも人柄も素晴らしい方々、
そして、我々NolenNiu-de-Ossiが共にここで育ててきた空気感。

 

Img_9126

 

この三組ならではの、このシリーズならではの、このステージならではの、独特の時間の流れがある。
それはとても気持ちの良い特別な時間だった。

 

終演後は一旦散会し、ミーワムーラと我々は一足先にいわきへ。

ライブ後に常磐道を夜走りして辿り着いた先には…
最高な宴が待っているのだった。

 

思えば、ミーワムーラと酒を酌み交わすのはこれが初めて。

これまで常に運転を控えていたので一人だけノンアルコールで打ち上げを過ごさなければならなかったのだ。
 

何たる喜び。
歓び。
慶び。

最終的にムラさんと二人だけのサシ飲みとなり、深い話の途中でとっくに外が明るくなっていることは気付いてはいたが、そのまま飲み続け、語り続けた。

 

Img_9131

 

そして当然ではあるが、数時間の就寝を経たらあっと言う間に出発時間。

昨夜は真っ暗な中の到着だったのであまり様子は分からなかった町や港を眺めながらの移動。

地元の方々をはじめ、多くの方々の力により、あの震災の傷跡はおそらく随分と治癒され、新しく美しい景色がどんどん生まれているようだ。
ミーワムーラのお二人からはその時点ではまだ何もお話を聞いていなかったのだが、いかにこの町が凄まじい津波に呑まれたのかということは、現在の穏やかな風景からでも想像することは難しいことではなかった。

 

そして向かったのはいわき市の繁華街。
そこにある Music Bar Burrows

 

Img_9135

 
 

Img_9137

 

バーカウンターの奥にライブスペースがある雰囲気の良いお店。
実はここを改装したのはムラさん。

 

Img_9145

 

Img_9139

 

地元いわきでミーワムーラを見れるという喜び。
そして、神がかった玲さんの天才的なステージ。
我々もとても良い時間を過ごさせてもらいました。
千秋楽らしく、三者三様でありながらもタイトルに相応しい素敵な時間を三組で作れたのではないかと思います。

 

東京・いわき、と二日間お越しいただいた皆さん、各所の関係者の皆さん
ありがとうございました。

 

そして、ライブ後は全員で打ち上げ。
美味い酒に料理に舌鼓を打ち、思い出話や音楽の話に華が咲く。
こうした時間はとても大切だ。
一緒に音を奏でてステージを幾度も共にしてきたけれど、全員で落ち着いて宴席を囲むことは初めてだった。

時にサシ呑みになり、時に床にあぐらをかいて問答になったり、もうそれは不思議な合宿の様相を呈していた。

 

またもや深い深い夜を通り抜け、夜明けを感じながらの終幕。

当初の予定では翌日のうちに帰途につくことにしていたのだが…

 

大型台風の24号が日本を縦断するということで、どのタイミングで帰っても必ずどこかでぶち当たるという状況。
万が一の場合は高速道路が通行止めになるだろうし、避難できる場所を確保できるかはわからない。

起床後の情報で判断しようと思っていたが、既にほぼ断念せざるを得なかった。

 

いや逆に、もう一日ゆっくりといわきの空気を味わえるというラッキーな機会を与えてもらえたということだ。

 

ひと足先に東京へ帰ることになった玲さんとまっきいさんを見送り
ミーワムーラのお二人にいわきを案内してもらうことに。

 

Img_9162

 

Img_9187

 

Img_9167

 

復興してきた港の風景、魚市場の様子
そして自分のフェチズムを刺戟してやまない、見知らぬ町の路地の裏、そのまた裏の景色。

それはまだまだいわきにおいてはまだわずかな魅力なのかもしれないが、どこもかしこもにワクワクして、そして何だかとても愛おしかった。

もちろん、それはミーワムーラのお二人自身の魅力というフィルターを通して見ている景色だからということも少なからずあるだろう。

しかし、何にしてもまた帰って来たい町が増えてしまったのだ。

 

嬉しい悲鳴、だ。

 

あちらこちらに様々、馳せ参じたい町があるのだ。
どこもおいそれと簡単に訪問できるわけではない。
しかし、そこに逢いたい人がいて、また見たい景色があるならば
きっとまた訪れずにはいられなくなるだろう。

 
 

その夜は、地元の方だからこそ知る鮮魚店で選んだ旬のものをいただくことに。

 

Img_9175

メヒカリ!
う、美味い……

 

Img_9174

 

秋刀魚……!
うまーーーい!! 美味すぎる!

焼き具合も尋常じゃない。
海の町の人間のアイデンティティを感じる… (自分が海なし県の人間だからね。)

 

Img_9179

 
 

完璧に

ごちそうさまでした。

 
 

子供の頃は魚などさほど美味いとは思わなかった。
断トツで肉派だったわけだが、年を重ねると共に焼き魚や野菜類がたまらなく美味いと思えるようになった。
ひとつは酒をこよなく愛すことになったことも、自分にとってはそれらを味わい深く楽しめるようになった要因のひとつだと思う。
子供の頃から大好きなカレーやハンバーグ、焼き肉などのベタなメニューも今でもたまらなく好きだ。
単純に心から愛するものが増え続けているだけなのだ。
音楽と同様に。

ある種これも “嬉しい悲鳴” と言えるだろうか。

 
 

そして、三日目も夜を徹して酒を酌み交わし、談義が続いた、
鋭い刃のような本音も飛び出し、腹を割って話ができたように思う。
夜中には凄まじい雨風が打ちつける音が耳には入ってきていたが、こちらの情熱の方が遥かに激しかった。
この人たちと改めて何かをやりたい、そう強く思えた夜だった。

 
 
 

目が覚めたらまるで夏のようだった。

フェーン現象というものだろうか。
台風一過の見事な晴天に加え、気温も非常に高く、まるで本当に何かの夏合宿の最後の日のような趣きだった。

 

人里離れた場所にあるような古くも愛おしい建物に、とても明るい日差しが差しこむ。
まるで夢のような… いや、夢から覚めて何か新たな時代を迎えたような、そんな気さえした。

 

あれは夢だったんじゃないか?

 

本当にそんな気がするほど美しい朝だった。

 
 

結局、三夜をいわきで過ごすこととなった。
毎晩、宴を繰り広げ、朝まで話し込んだ。

 

いや、きっと夢だな、あれは。
胡飲酒の夢を見ていたんだ。

 
 

朝食はミワちゃんオススメ、地元に愛される中華そば店 「チーナン食堂」 にて中華そばと半チャーハン。

 

Img_9182

 

Img_9181

 

美味い。
そして、想像をはるかに超えるボリュームだった。

超満腹にてモーニング終了。

 

そして、三日間もお世話になってしまったムラさん、ミワちゃんともお別れ。
寂しさも一入。

 
 

ありがとう、ミーワムーラ…
ありがとう、いわき!

 
 

そして、台風の影響により災害通行止めとなっている高速道路各所の状況を見ながら、10時間かけて無事、奈良まで生還。

 
 

これにて

 

柴草玲×ミーワムーラ×NolenNiu-de-Ossi
『エデンのもうちょい東』 Season3
     - 完 -

 

あらためまして
各地へお越しいただいた皆さん
柴草玲さん、ミーワムーラのムラさんミワちゃん、まっきいさん、関係者の皆さん
ありがとうございました。

 
 
そして、三日間癒し続けてくれた、くぅちゃん…
 
 
Img_9146
 
Img_9151
 
Img_9152
 
 
ありがとう~~~!!
 
 
 
 

さて、10月は珠玉のイベント三本のみ。

 

おなじみ、名古屋のストレガの14周年記念スペシャルライブにてツーマン!

Doedihcx4aalbyg

■10月13日(土) 名古屋 Bar Strega
 NolenNiu-de-Ossi×よしこストンペア
 詳細・予約

 

さらには、NolenNiu-de-Ossi初・山梨! しかも石和温泉郷!

1

■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 ≫ 詳細・予約

 

そして、再訪を待ち望んだ素敵な東京は中目黒のお店、FJ's にて、ミチルンサトコさんとのツーマン!
これはもうどうぞ必見でお願いします!

Img_8382

■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ×ミチルンサトコ
 ≫ 詳細・予約

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 
Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

  残席少なくなって参りました。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

 
Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年9月27日 (木)

最近の悩み、という定期便

最近また悩んでいる。

どうにもこうにも悩ましいのだ。

 

俺は覚悟を決めて、過保護にしていた1927年ドミンゴ・エステソを実戦配備すべく、愛知は春日井市の小川楽器さんへメンテナンスに出したのだ。

経緯は以前も書いたので手短にしておくが…
今年春にライブ用にと入手した50'sコンデ・エルマノスはとても良いのだが木ペグでチューニングに苦労するから、もうドミンゴ・エステソをどんどんライブで使っていこうか、と。
しかし、コンデの方が小川さんにメンテしてもらってからどんどん鳴ってきて、最高だと思っていたドミンゴ・エステソがどうにも物足りなくなってきた。
なので、ライブでフル活用する前にこちらもメンテナンスをしてもらった、とこういうわけだ。

 

かくして、ドミンゴ・エステソの音も明瞭さを取り戻し、より良い音になって帰ってきた。

  

Img_9120

 

だから、また外に出すのがもったいなくて過保護になっている… というわけではない。

 
 

どうにも、50'sコンデ・エルマノスの音が好きなのだ。

 

音だけではなく、あの無骨な肌触りも、抱き心地も…
また、ネックの握りもコンデの方が厚く、ドミンゴ・エステソの方が楽なはずなのだが、どうにもコンデの方が弾き心地が良い。

 

実際に弾き比べてみると、音の明瞭さや美しさは幾らかドミンゴ・エステソの方が勝る。
低音の太さはコンデに比べると少し劣るような気もするが、実際に弾いて比較すると決して悪くはない。
バランスは明らかにドミンゴ・エステソの方が良いだろう。
そもそも当時のランクでいっても、そちらの方が素性も良い。

 

しかし、コンデの音が、弾き心地が、なんだか好きなんだよなぁ。
小川さんも言っていたが、その魅力のひとつがどうやらこの木ペグならではの音のようだ。
 
 
 
くぅ~~ 苦労ばっかりかけやがるのに… 
惚れた男の弱さが身に沁みるぜ…
 
的な。

 

Img_7162

 

時代もブランド名も違うが、どちらも昔々にマドリッドのグラヴィーナ7にある同じ工房で作られた二本。
同じ一族による工房として伝統を受け継いではいるが、職人による手工ギターゆえに、一本一本の音の違い、魅力の違いが顕著に出る。
弾けば弾くほどに、愛すれば愛するほどにそれが明らかになっていく。

Img_2222

 

いや、たしかにあの子の方が容姿も端麗で声も良く、素性も経歴も素晴らしいんだ。
だけど… どうしてもあちらの子の方が魅力を感じてしまうんだよなぁ…

なんていう、新人発掘におけるプロデューサーの気分である。

 

ま、新人じゃなく、相手は90歳とか70歳とかの大先輩なんだけど。

 
 

どうにも悩ましいのでしばらくは両方を使い分けて試していくしかないな、と思っている。
木ペグが大変なので、という理由からだったが、それでもコンデが好き! となったならその大変さも再度覚悟の上ででお付き合いしていこうと思っている。

 
 

ちなみにここ最近のライブでは

 

6月9日(土) 奈良 にこちゃん堂
 ⇒ 両方使用

『どこかの世界で待ち合わせ』 WEST
6月22日(金) 高松 RUFFHOUSE
6月23日(土) 広島 ヲルガン座
6月24日(日) 大阪 雲州堂

 ⇒ コンデ・エルマノス

7月19日(木) 奈良 天河大辨財天社
 ⇒ ドミンゴ・エステソ(メンテ前)

7月20日(金) 奈良 ぷろぼの食堂 Fellow Ship店
 ⇒ ドミンゴ・エステソ(メンテ前)

7月27日(金) 名古屋 BLUEFROG
7月28日(土) 浜松 Shot Bar 201
7月29日(日) 東京高田馬場 天窓.comfort

 ⇒ コンデ・エルマノス

8月11日(土祝) 奈良 にこちゃん堂
 ⇒ アリア

8月18日(土) 京都 RAG
 ⇒ ドミンゴ・エステソ(メンテ後)

『アツオスカ・イヤコラ=スズシオス』
9月14日(金) 高松 RUFFHOUSE
9月15日(土) 岡山 MO:GLA
9月16日(日) 大阪大正 サレガマ

 ⇒ コンデ・エルマノス

9月23日(日) 大阪 雲州堂
 ⇒ コンデ・エルマノス

 

そして、明日からの 『エデンのもうちょい東』 ツアー では
1927年ドミンゴ・エステソで参りたいと思っております。

 

東京・いわき でお待ちしております。
 
 
Dobcvhuuayzpzk
 
先日の『エデンのもうちょい東』@大阪 雲州堂の模様。
 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

Eden3

柴草玲×ミーワムーラ×NolenNiu-de-Ossi
『エデンのもうちょい東』 Season3

 
■9月23日(日) 大阪 雲州堂
~終了~
■9月28日(金) 東京 HEAVEN青山
■9月29日(土) 福島県いわき バロウズ

詳細・前売予約

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 
 
■10月13日(土) 名古屋 Bar Strega
 ストレガ14周年記念スペシャルライブ!
 NolenNiu-de-Ossi×よしこストンペア
■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 With/ Komes,ピヨピヨクラブ
■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ×ミチルンサトコ

 
 
Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

  残席少なくなって参りました。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

 
Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Otogi_03
 
■12月8日(土) 静岡 UHU
丸山研二郎&原口朋丈・NolenNiu-de-Ossi
 『おとぎ話の夜』

 
 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年9月20日 (木)

残されるもの、失われゆくもの

今日は皆さん待望の 鶴田浩二 の話だ。
しかも任侠物、みんな大好き 博徒・博奕打ちシリーズ の時代の鶴田浩二だ。

 
 

いや、まぁ、待てまて!

 

奈良の話も出てくる。

まぁ、少し付き合ってくれてもよかろう。

 

鶴田浩二といえば昭和を代表する映画スターだ。
しかし、高倉健や勝新太郎、あるいは石原裕次郎や三船敏郎などに比べると、ある一定の年齢層以下にはどうも認知度が低いようにも思える。
たしかに彼らに比べると話題に派手さが欠けるかもしれない。

しかし、そういうところにもまたジワジワとハマっていく魅力があるのだ。
特に当時を知らない我々世代以下の層には。

 

まぁ、だいたいは任侠物で高倉健あたりが主役を張って、若山富三郎が対峙して、若い松方弘樹がやんちゃして…
みたいな定番の図式の中で、何か地味に異彩を放っている男に惹かれていくというのが始まりではないだろうか。

 
 

ドスの利いた声や、いかにも貫録のある声が飛び交う中で、ひときわ声の高い男がいる。

顔も何だか怖そうなのか情けない感じなのか、絶妙な曖昧さがあるのに何故か凄みを感じてしまう。

そして、そんな佇まいなのに高倉健より若山富三郎よりちょっと兄貴分な空気を醸しがちなのだ。

 

いつの間にかそんな 浩二 の魅力にハマっていくんだよな。

 

わかる、わかるよ。
みんなそうだもんね。

 

さらにその道を突き進むと、安藤昇あたりが妙に気になりだすのだろう。

あの人は元々が組長で、ホンマもんのやくざだからね。
何か妙なリアルさが出てしまうんだよな。

 

さて、そんな鶴田浩二の代表作に 『博徒』シリーズ というものがある。
まさに賭場を仕切るやくざのシマ争いが起こる中で仁義を通す男の物語なわけだが、これがまた男気溢れる浩二にゾッコン惚れてしまうわけだ。

 

そんな映画の中で、若かりし頃の里見浩太朗がお勤めを終えて出所するシーンがある。

 

Img_8963

 

ん…??

 

Img_8962

 

この建物… どこかで見たような…

 

いや、これは間違いなく……!

 
 

Img_0189

 

旧奈良監獄 (元・奈良少年刑務所)
昨年9月に業務を停止し、現在は監獄ホテルとして再生計画中の歴史的建造物だ。

その奈良散策の記事はコチラにて

 

おぉ… 1960年代初期の映画でその姿を見れるとは…

 

Img_9086

 

その当時の正門前の風景も見ることができる。
こんな感じだったんだなぁ… と60年前に想いを馳せることができるのだが、さほど大きく変わっていないことにも感動だ。

 
 

まぁ、ただこの話がしたかっただけなんだけどね。
古い映画を見ていて、ふいにそんな景色が現れると異様に興奮するよね。

 

そういったものが現存していることが何だか嬉しい。
先日このコラムに書いた大和郡山市の遊郭の遺構などもそう。

 
 

逆に現存していない、つまり失われたものなどは山のようにある。

 

そういえば、その大和郡山を散策した時のことだ。
ひと通り歩き回り、奈良へ帰るべくJR郡山駅まで戻ったときに、高校時代のことをふと思い出した。

 

Img_8947

 

そういえば、この駅舎の少し先、あの赤っぽいマンションか何かのあたりに大きな蔵があったんだよな…

 

それは古いが立派な蔵で、当時は配送会社の荷物置き場になっていた。
そこで高校時代の一時期、バイトをしていたのだ。
正確に言うと、時々その蔵でも作業をする、といった感じだっただろうか。
ひとつ隣の駅ではあるが、来る用事もめったにないのですっかり忘れていた。

 

当時もそんな時代錯誤甚だしい建物内で作業をしているのは実に不思議な感覚だったと記憶しているが、今となっては本当に何だか夢だったような気がする。
天井の高い蔵に積み上がった荷物を、どうやって登っていたかは忘れたが、上まで取りに行ったりしていたのだ。

 

仕事はそれなりにはきつかったと思うが、思い出は実に幻想的で悪くない。
何だかタイムスリップして、異なる時代を少し旅をしていたような気さえしてしまう。

 
 

蔵というものには独特の暗さと匂いがある。
なんだろう… 古い寺のお堂の中のような安堵感や、日本人のDNAに訴えかけるような懐かしさのようなものを強く感じるのだ。
もう一度、あの蔵に入ってみたいな… なんて思ってしまうが、もうすでにこの世に存在していない。

 

いやはや… 残してもらえることの奇跡よ、価値よ、その素晴らしさよ。

 

そんなことを年を重ねるごとにより強く感じるようになってきた気がする。

 
 

さて、奇跡的に残され、且つ、我々にとって本当に “大切な場所” になっているものがある。

 
 

そう、あの “蔵” だ。

 
 

Img_1444_srgb

 

我らが憩いの場所、雲州堂

そこでの珠玉のライブはもう 三日後

 

Kansha2

 

柴草玲さん、ミーワムーラという敬愛する素晴らしき音楽家の方々と交わり合える奇跡の瞬間
“蔵” が醸し出す独特の空気の中、イオリの美味しい料理と共に、是非とも良質な音楽を味わいつくして下さい。

 

心よりお待ちしております。

 

■9月23日(日) 大阪 雲州堂
 柴草玲×NolenNiu-de-Ossi×ミーワムーラ
 『エデンのもうちょい東』 Season3

 開場18:00 開演19:00

   ※ デ・オッシの出演は一番手
 前売2500円 当日3000円 (1Drink別)
 出演:ミーワムーラ/柴草玲/
    NolenNiu-de-Ossi

 
ご予約はコチラ

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

Eden3

柴草玲×ミーワムーラ×NolenNiu-de-Ossi
『エデンのもうちょい東』 Season3

 
■9月23日(日) 大阪 雲州堂
■9月28日(金) 東京 HEAVEN青山
■9月29日(土) 福島県いわき バロウズ

詳細・前売予約

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 
 
■10月13日(土) 名古屋 Bar Strega
 ストレガ14周年記念スペシャルライブ!
 NolenNiu-de-Ossi×よしこストンペア
■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 With/ Komes,ピヨピヨクラブ
■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ×ミチルンサトコ

 
 
Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

  残席少なくなって参りました。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

 
Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

2018年9月17日 (月)

実にアツオシタ…

Emi Tem Happy DrawbarNolenNiu-de-Ossi
二度目のジョイントツアーが終わった。
春の 『ヨーヒエルヒー・カラノ=ハルノヒー』 に続き、今回は 『アツオスカ・イヤコラ=スズシオス』
タイトルが決まって、テーマソングを作るというパターンも定例化してきた。

 
 

昨年7月に15,16年ぶりに奇跡の再会をした、という経緯もあり
お互い何だか常に感慨深いものを感じつつ、ひとつひとつのライブを大事に噛み締めていた節がある。

この三日間も本当に毎日お互い刺激を与え合い、そしてもらい続けた日々だった。

正直個々で言えば良かった日も、そうかなわない日もあった。
悔いる場面もあった。
しかしそれも踏まえ、互いをカバーし、共にその日を素晴らしいイベントにしようという気概に溢れていたことは間違いないだろう。

たった三日間という間にも進化を計れる貴重な時間。
 

ひとつのチームとして過ごせたこの三日間はまた忘れ難いものになりそうだ。

 

とは言え、何が良いかと言うと、共にツアーに周っているけれど、それぞれの自由を尊重していることがこれまた良いんだろうな。 
(特にトーテムこと山田明義はすぐにどこかへいなくなる。)

 

そんな三日間をダイジェスト的に写真の羅列で振り返ってみよう。

 

まず初日はおなじみ、高松RUFFHOUSE

 

41729926_749397975392730_5595386872

 

41738491_755450414799180_8133386706

 

41748726_248425589191152_1826909397

 

41758071_268896363963712_4385989988

 

最高な幕開けだった。
当然のようにその夜は深~いものになったのは言うまでもないだろう。

 

翌日はデ・オッシ御用達のおくどさんへエミテムの二人を連れていく。

 

41746955_10155535302945894_54909299

 

最近、マイ・ガラムマサラを持参するほどにカレーブームが訪れているというトーテムは…

 

41743016_234800023875723_4043896306

 

魚料理店でもカレー。

 
 

翌日は愛する 岡山MO:GLA

 

Img_9024

 

オープニングゲストの三本ノックさんとも約一年ぶり。
そう、我々が奇跡の再会を果たしたそのイベントを主催されていたのがこの三本ノックさん。
この三組でMO:GLAで再会できたことこそが意義深い。

 

41955042_1994995567467996_2721643_2

 

41741857_301016477351277_4894492130

 

41752365_316345649142042_5401628150

 

41850536_302046817251203_8995048955

 
打ち上げでは更に踏み入った深い話を。
本当にここMO:GLAに出会えて、MO:GLAファミリーに出会えて良かったと改めて思った。
もうそれこそが奇跡。
 
 
41859331_1782959831817208_391865258
 
 
来年はここで新たな挑戦をしたいと目論んでいる。
岡山の皆さん、どうぞよろしくね。
そして各地の皆さんもどうぞお楽しみに。
 
 
 

そして、最終日は大阪のサレガマにて。

デ・オッシは初出演のお店だが、これまでも各方面からよくお話は聞いていたし、エミテムの二人には所縁深き場所。
この 『アツオスカ・イヤコラ=スズシオス』 のタイトルなどはまさにここで生まれたのだ。

 

Img_9045

 

サレガマに充満するあたたかいムード、そして各地からご来場いただいた皆さんのおかげで、最高に楽しいフィナーレを迎えることができました。

そして、エミテムの二人の音楽と人間性、そのすべてがあってあの夜が生まれたことは間違いない。
幸せを感じる素敵な夜。

 

41960037_672933129752409_21912837_2

店主Gumboさんと。

そのお人柄がこの雰囲気を生んでいるんだろうな。
 
 
 

三日間、各地の方々も交えながら様々な深い話をし、お互いのステージに大きな刺激をもらい合いながらの日々。

アツオシタ。
とても、アツオシタ。

 

各地で出会えた皆さん、そしてエミテムのお二人
素晴らしい日々をありがとう。
ひとまず  - 完 -

 

エミテムとは次回、11月22日(木) 京都 Live Spot RAG での花田えみ音楽博覧会にて再会!
 ≫ ご予約・詳細はコチラ

 
 

それでは最後に、今回のテーマソングの歌詞をここに書き記しておきませう。
いつか、デ・オッシだけVer.もお披露目してみようかなぁ。

 
 

アツオスカ・イヤコラ=スズシオス
  作詞・作曲: 喜多 寧 (NolenNiu-de-Ossi)
 
 
ほんまに今年の夏は 暑い日ばかり続いて
えらい災難でしたな ってやっと言える日がきました
暑い日にアツイアツイと 言えばもっと暑くなるので
今こそ私はあなたに こう告げたいのです
 
あぁ あぁぁぁ アツオスカー と
そしたら あなたは こう返すんどす
 
イヤコラ スズシオス
イヤコラ スズシオス
グラシアス(Gracias) ありがとう
おおきに グラシアス(Gracias)
 
 
せやかて近頃ほんまに どこも異常気象でしょう
やから課長も部長も芭蕉も和尚も 多少は疲れてて
 
うちのだんさんもなんやえらい 気が立ってましてな
やっと涼しゅうなってきはった からこう言わしてもらいます
 
あぁ あぁぁぁ アツオスカー と
そしたら あなたは こう返すんどす
 
イヤコラ スズシオス
イヤコラ スズシオス
グラシアス(Gracias) ありがとう
おおきに グラシアス(Gracias)

 
 

さて、今週末はまた大阪
我らがホームと言うべき雲州堂にて新たなツアーのスタートです。

敬愛してやまないお二組との素晴らしき旅の幕開け。
この三組の融合をご存知の方はもちろん、味わってもらったことのない方は是非ともご賞味に来て下さいね。

 

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・

Eden3

柴草玲×ミーワムーラ×NolenNiu-de-Ossi
『エデンのもうちょい東』 Season3

 
■9月23日(日) 大阪 雲州堂
■9月28日(金) 東京 HEAVEN青山
■9月29日(土) 福島県いわき バロウズ

詳細・前売予約

・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・
 
 
■10月13日(土) 名古屋 Bar Strega
 ストレガ14周年記念スペシャルライブ!
 NolenNiu-de-Ossi×よしこストンペア
■10月27日(土) 山梨 Studio天空馬
 With/ Komes,ピヨピヨクラブ
■10月28日(日) 東京 中目黒 FJ's
 ノレンニゥー・デ・オッシ×ミチルンサトコ

 
 
Mahosp2018

■11月4日(日) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 ~まほろば楽座Special~

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別途)

● まほろば楽座セルフカバーアルバム 限定枚数 販売予定!
● まほろば楽座時代の写真展示予定!

≫≫≫ 前売予約はコチラにて ≪≪≪

※手違いを防ぐためにコチラのフォームでのご予約をお願いします。

  残席少なくなって参りました。
満席になり次第、予約受付を終了します。
     どうぞお早めに!

 
Mayakashi1
 
『オカシナまやかしノ夜』
■11月10日(土) 岡山 MO:GLA
■11月11日(日) 広島 音cafe Luck


Hanahaku2018
 

■11月22日(木) 京都 Live Spot RAG
 花田えみ音楽博覧会2018
 ~Happy 12days live in RAG~

 

Bluenote201811

■11月23日(金祝) 奈良 ブルーノートならまち

 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 開場15:00 開演16:00
 予約2000円(Drink等別)

 ご予約

 
Dingdong2018

昨年も大好評だったクリスマスムードあふれまくる、幸福な夜のワンマン。

■12月22日(土) 大阪 雲州堂
 NolenNiu-de-Ossiワンマン
 クリスマス・スペシャル
 『ディンドン・デ・オッシ』

 開場18:00 開演19:00
 終演21:30予定
 前売2500円 当日3000円(Drink等別)

 ご予約

 

その他、詳しくは Website にて

   

«北欧美人としばしの奈良散策

フォト
無料ブログはココログ