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2018年1月17日 (水)

知ってるようで知らない町で出会える驚きと絶景

知らない町ではないけれど、知らないことはたくさんある。
近隣にもかかわらず通ったことのない筋、自分の足で歩いたことがない道がある。

 

自分にとって、それはたまらなくワクワクするものなのだ。
下手すると遠い国の観光名所よりも興味深いものかもしれない。 
そんなわけで、今日は奈良のきたまちエリアを突き進んでみることにした。

 

きたまち、それは近鉄奈良駅や奈良公園、春日大社より北側のエリア。
猿沢池やならまち、ブルーノートやにこちゃん堂とはまったく違うエリアである。

そもそも、かつて “きたまち” なんて名称があったか… あまり記憶にないのだが
最近は「奈良きたまちweek」といって、町並み散策ツアー、屋台や市、ワークショップなどのイベントもあり、少し楽しげな雰囲気になってきているように思う。

近鉄奈良駅の行基さんの噴水から登大路の信号を渡れば、大好きなさくらバーガーなどがある東向北(ひがしむききた)商店街。
そこからもう “きたまち” は始まっている。

 

きたまちweekの きたまちいいとこマップ がわかりやすいので参考までに。

 

それではご興味ある方はささやかな “探検!ぼくの町” にご同道下さい。

 

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まずは、東向北商店街を抜ける。
学生時代… いや大人になってからも寂れた感満載だったが、最近は何だか明るく綺麗になり、良い雰囲気の店が増えている。

 

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かつては奈良で唯一のライブハウスだった老舗のビバリーヒルズ
太古の昔は自分もここでよくライブをしたしワンマンもした。

 

Tommy1

こんな頃ね(笑)。

 

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奈良女子大に突き当たって右に折れると、仕出し料理「久家」さん。
昔ながらの定食屋さんとしても営業してるので、まず腹ごしらえ。
と思ったら…

何故だ… Closed…

 

そもそも、にこちゃん堂に行こうと思ったら定休日だったところからのチョイスだったのだ。
久家は定休日じゃなかったはずだし、営業時間中のはずなのだが…
まさか… このパターンは…

 

とりあえずメシはあきらめて、散策を進めることにした。

 
 

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その久家の向かいには、実に魅惑的な店ができていた。

 

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ワインの試飲ができるのか… 試飲カード500円… 要チェックだな。

 

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その隣にはベーカリー・ポポロ。
知らない間にいろいろとできてる…

 

その角を曲がって再び北を目指す。

 

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奈良女子大学の正門前の通り。
どうでもいいが、この向かいの旧家っぽい造りの林歯科には何度もお世話になった。

 

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たしかここは万年不在の派出所だったと思うが、今は地域のボランティアで賄っているのかな。

 

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奈良女子大学
1908年(明治41年)に開設された奈良女子高等師範学校がその前身なので建造物に歴史アリ。
その創立当時に購入され、戦後永らく倉庫に眠っていた国産最古級のグランドピアノが2005年に学内で発見され、「百年ピアノ」 と名付けられて公開され話題になった。

そういえば、昔は奈良女子大の友人が多くて学祭なども何回か来たなぁ… と忘れかけていた思い出がちょっと蘇ってきた。

 

ここまででまだ300mほどしか進んでいないが、まぁもう既にこのあたりからはほぼ旅行者も滅多に来ない。
そのまま北へ進み、住宅街を抜ける。

 

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目立たないが路地のあちらこちらにこういった “まちなか博物館” と名付けられた小さな美術館や資料館、またはかわいいカフェが点在している。
そして奈良市内を通り抜ける佐保川を越えると…

 

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聖武天皇陵
奈良時代、東大寺の大仏建立の詔を出した、いわゆる天平文化まっただ中の頃の天皇。
ちなみに、そのすぐ隣には仁正皇太后陵

そこから右に折れて、東大寺の転害門の方へ歩いてみる。

 

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おお、転害門が見えてきた… と思ったあたりで

 

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案内板を見ると、「多聞城跡」 とある。
たしかにこのあたりは多門町だが、城があったなんて知らなかった。
まぁ、元より立派な天主閣などもない戦のためだけの山城かもしれないけど、ちょっと立ち寄ってみようか…
と、路地を入ってみる。

 

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たまらなくいい風情の佐保川を渡り、軽い勾配を上る。

 

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あれ、行き止まり…
そうか、ここは若草中学だったか。
中学時代に試合で来て以来だわ。

 

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と、横に目をやると看板があった。

多聞城、あるいは多聞山城は1560年に築城された松永久秀の居城。
1574年には織田信長が入城。
その二年後には信長の命により取り壊しとなったが、その建物や内装は安土城や二条城へ移築されたらしい。

 

これはなかなかに興味深い…
若草中の校内や周辺に城があり、織田信長も居たなんて。

知らなかったなぁ… こういうのがたまらないんだよな、町歩きは。

 

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振り返ると、県庁や興福寺の五重塔が見えた。
なるほど、ここに築城すればたしかに見晴らしが良かっただろうな。

 

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すぐ近くには汲み取りポンプが良い雰囲気のお稲荷さん。

 

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振り返ると、若草山に大仏殿の裏側が見える。

多聞城跡(若草中学)周りの道に沿ってさらに北に進む。

 
 

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つきあたりに年季の入ったレンガ造りの壁。

 

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歴史を感じさせる建造物に広い空。

 
 

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ここは旧奈良監獄 (奈良少年刑務所)
昨年9月で業務を停止した。

 

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ジャズピアニストの山下洋輔さんの祖父・山下啓次郎氏が設計し、1908年にできた見事な近代建築。
氏が設計した五大監獄(千葉、金沢、奈良、長崎、鹿児島)のうち、現存の刑務所として最後まで使われ、国の重要文化財にも指定されている。

これが文化遺産として残されることになり、日本初の監獄ホテルに生まれ変わることになっている。
独房を複数つなげて客室にしたり、刑務所としての歴史を伝える史料館を設けたりする予定らしい。

ちょっと… これは… 泊まってみたい。

 

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そのすぐ北にあるのがコスモス寺として有名な般若寺
ちょうど東大寺大仏殿の北側(裏手)を進んだ場所にあたる。

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そしてその向かいには…

 
 

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おっ…

 
 

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ここは植村牧場。

 

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久しぶりに来た…

 

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新鮮で濃厚な牛乳やソフトクリームも直売している。
随分以前に食べたがものすごく濃厚だった。

この植村牧場、般若寺あたりが本日の北限。
近鉄奈良駅界隈からここまで約2.5km。
まっすぐ向かえば徒歩30分前後。

 

ここから南に下り、東大寺方面へ戻っていこうと思うのだが
実は本日、最も行きたかった二ヶ所はここから始まるのだ。

 

このあたりも、ここからの道ももちろん知ってるし、これまでにも通っている。
しかし、その脇に少しそれたところに知らないもの、まだ見たことがない興味深い場所があるのだ。

 
 

まずは般若寺のすぐ南側にある北山十八間戸を探す。

 

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何でもない路地の先に見えてきた。
これだ、これだ。

 

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北山十八間戸
鎌倉時代につくられた、ハンセン病などの重病者を保護・救済した福祉施設。
内部は18室に区切られ、さらに東西に仏間があるらしい。
第二次世界大戦後の一時期、大阪空襲の被災者や大陸からの引き揚げ者が住んだこともあるとの話だ。

 

しかし、柵に覆われていて中には入れそうにない…
表側の庭は畑になっている…

 

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国の史跡に指定されているはずだけど… 個人の所有物になってるのかな…
そんなことってあるのかな…??

 

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どうやら、ここのお好み焼きの三角屋さんの敷地になってるようだけど、お願いしたら中を見学させてもらえるのだろうか…
まぁ、しかし誰もいなさそうだし、あきらめるか。

 
 

と、振り返ったら

 
 

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なかなかいい景色。
こういう路地に潜む粋なお寺さん… 好きなんだよなぁ…
まんが日本昔ばなしや一休さんに出てきそうな…

 

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いいねぇ…

 

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そのお隣もいいねぇ…

 

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などと町歩きの醍醐味を味わいながら、ゆっくりと東大寺方面へ向かう。

般若寺は東大寺から北へ、奈良坂と呼ばれる登り坂を登りきった地点に位置する。
門前を南北に通る道は京街道と呼ばれ、大和(奈良)と山城(京都)を結ぶ古代以来重要な道。

なので、今は国道369号線という車道ながら、どこか街道の風情が残っている。

 

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そんなかつての街道に想いを馳せながら歩いていると道路沿いに突然現れるのが…

 

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東大寺 転害門

特に観光客で賑わうこともなく、人知れず佇む。
何ならこの門の向こうは小学校なのだが…
 
奈良時代からそのままの姿で残っている国宝である。

 

これが奈良。

 

1180年の平重衡の兵火、1567年の松永久秀の兵火で東大寺の大半部分は焼けてしまったのだが、この転害門はそれらから逃れられた貴重な建物で、天平時代の東大寺の姿を残す唯一の遺構である。

 

更に先にまた少し進むと…

 

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東大寺脇に祇園八坂神社
まほろば楽座時代にこの舞台でライブをした。
そのとき以来、久方ぶりのお参り。

 
 

で、本日もうひとつ、これまでに行ったことがなく訪れたい場所がこのあたりにあるはずなのだが…
Google Mapを見てもイマイチどこから行けるのかがよくわからない。

 
 

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焼門跡を抜けて…

 

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大仏殿の裏側(北側)へ。

たしかにこのあたりにあるはずなのだが…

 
 

探しているのは 「子規の庭」

 

俳人・歌人である正岡子規の所縁の地として、彼が好んで詠んだ草花を植え、東大寺大仏殿と若草山を借景として造られた庭園。
子規は松山出身だが、奈良では「對山樓」に宿泊して

秋暮るゝ 奈良の旅籠や 柿の味

など多くの句を残した。

 

最も有名なのは

柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺

かな…?

 

奈良は子規にとって生涯最後の旅の地となり、人生の分岐点となった印象深い地であるらしい。

この庭園を造られた奈良の正岡明さんって、正岡子規の子孫の方だったんだ…
などということを知ったのが最近のこと。

 

正岡子規の弟子であり、彼から号を授かった高浜虚子
その門下生の喜多一草の孫であるのがわたくし、喜多寧

もはや弟子でも何でもなく、ただの孫なのだが…
何か近頃どうも気になってしまうんだよなぁ。

そんな子規に所縁が深い場所が近隣にあったなんて知ったら、ちょっと行ってみたくなるじゃないか。

 
 

しかし、正倉院大池(大仏池)をまわり、再び転害門まで戻ってみたが入口がわからない。
うぅむ… どうやら…

 

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もう、ここしかない。
天平倶楽部。

 

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あった… 「子規の庭」

 

しかし、午後4時まで…
時計を見ると、4時21分…

間に合わなかった… 残念。

 

しかしこれで場所はわかったし、あらためて出直すことにしよう。
何といっても近隣なのだから。

 

頃合いも良くなってきたので、再び焼門跡を通り、また大仏殿の裏側へ。
(何周してるんだ、ここを…)

 

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ちょっと正倉院も覗きつつ… 二月堂へ向かう。

 

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東大寺講堂跡ごしに大仏殿を裏から臨む。
このあたりも飛火野と同じく 「鹿男あをによし」 の撮影場所としてよく使われてたよね。

 

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ね?

 

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このあたりは大仏蛍と呼ばれる天然のゲンジボタルの生息地。
6月初旬~中旬に見ることができる。

まさにその時期に、実は… ちょっと計画してることがあるので…
決まれば後日またお知らせします。

 

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大好きな道。

 

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その先に見えてきた大好きな場所。

 

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おなじみ、東大寺の二月堂へ。

 
 

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絶景。

 

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今日も絶景。

 

奈良の都の向こうにゆっくり沈んでいく夕陽。

 

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この本当の美しさが写真では伝えきれないのが口惜しい…
その言葉を失うような色合いは、ここに写っている程度のものではないのだ。

 

帰ろうと歩を進めるのだが…

 

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二月堂からの夕景… どこを切り取っても美しい。

 
 

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しかし、燈籠にあかりが灯り出したことだし、帰るとしよう。

 

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友達にもお別れの挨拶。

 

って… そういや、今日は昼ごはんを逃したままだった…
昼食抜きでもう数時間、7kmくらいは歩いている。

 

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というわけで、スタート地点に戻り、さくらバーガーへ。

 

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もっちりしたバンズ、ジューシーで肉感あるパティ、スモーキーさがたまらない自家製の厚切りベーコン。
やはり最高だな。

 
 

そして最後に辿り着いたのは…

 

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やはりこちら、ブルーノートならまち

 

今宵はマスターとブルーズ談義に花を咲かせ、貴重なレコードをいろいろと聴かせていただいた。
何故か最後は高橋竹山のジャンジャンでのライブ録音で〆になってたけど(笑)。

 

この最高な音楽空間でのライブはもうすぐ!
もう一ヶ月を切っております。
 
 
■2月10日(土) 奈良 ブルーノートならまち

 
NolenNiu-de-Ossi ワンマン

開場15:00 開演16:00

前売2000円 (Drink別)
 

ご予約はコチラ

 

是非、冬の奈良の空気ごと味わい尽くして下さい。

 
 

というわけで、観光客もあまりいない、ある意味レアなスポット、奈良きたまちエリア。
ちょっとマニアックだし、町歩きが好きでないと楽しみ方はわかりにくいと思うので… なかなか行きたいと思う人はいないと思うけど(笑)
興味を持ってもらえたら、一度足を運んでみて下さい。

意外にそういうところの方が歴史を肌身に感じられたりもするような気もします。
 
 
本日のルートマップ
Photo

 

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■1月26日(金) 静岡 UHU
 
「BOSSの開けっ放し部屋SP中のSP!」

開場18:00 開演19:00
2000円 (Drink別)
出演:NolenNiu-de-Ossi/丸山研二郎/中村信哉/ツダイーン/もよぽん

 

ご予約はコチラ
 
Ds2_xzeumaaw6ru

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Alittlemoreeden2

■1月27日(土) 東京 HEAVEN青山
 
柴草玲×NolenNiu-de-Ossi×ミーワムーラ
『エデンのもうちょい東』 Season2

開場19:00 開演19:30
前売3000円 当日3500円 (1Drink別)

 
ご予約はコチラ

 
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エミテム&デ・オッシの!
「ヨーヒエルヒー・カラノ=ハルノヒー」

 〜石川・福井・京都〜
 
■3月23日(金) 石川 溜まりBar夕焼け

 OPEN19:00/START19:30
 CHARGE 2500円(1D付) 
 w/ くるみ

 
■3月24日(土) 福井 bar Jake

 OPEN18:30/START19:30
 CHARGE 2000円(1D別)
 w/Asobi-gokoro Band

 
■3月25日(日) 京都 ROOM335

 OPEN18:30/START19:30
 CHARGE ¥2500(要order)
 エミテム&デ・オッシ ツーマン

 

※各会場、お席に限りがございます。ご予約は各会場またはメンバーへお早めにお願いいたします。ご予約お待ちしております!
≫≫≫ こちらの予約フォーム にて
 

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山田晃士・NolenNiu-de-Ossi
 『ばれない嘘 二〇一八』
 
Lie2018
 
【特設サイト】
PC

スマホ
 
 
【Schedule】
 
■4月27日(金) 大阪 雲州堂
■4月28日(土) 岡山 MO:GLA
■4月29日(日) 高知 中町バー
■4月30日(月・祝) 高松 RUFFHOUSE
■5月5日(土) 静岡 UHU
■5月6日(日) 東京 中目黒 FJ's
 

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2018年もやります!

NolenNiu-de-Ossiワンマン ~まほろば楽座Special~
 
■8月23日(木) 大阪 雲州堂
【入場無料・投げ銭制】

 
 
Mahogakuspecial2018
 
前身バンド “まほろば楽座~マホロバガクザ” の曲を中心としたワンマン。
NolenNiu-de-OssiならではのVer.で。
18年のあちらこちらへの時間旅行を
今から是非予定しておいてくださいね。


 

そして、3/31(土)と4/1(日)は四国某所でまた素敵なイベントができそうです。
乞うご期待。

 

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コメント

『太古の昔』の写真、もっと見たい〜(^ ^)

もう後はひどい若気の至り写真しかございません!

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