ライブをキャンセルするということ
ライブをキャンセルする、などということはあり得ない。
とはいえ、不慮の事故や天候の影響によってはどうしようもないことも起こり得る。
マホロバガクザ時代に一度だけ涙をのんでキャンセルしたことがある。
西日本が記録的な大雪に見舞われた日だ。
博多でのライブを終え、翌日は米子の予定だった。
雪が積もる中国道をチェーンをつけて何とか進んだが…
米子道で事故があり、完全に通行止め。
電車ももちろん休止。
何とかしたくても、もはや全く成す術がなかった。
大阪、奈良までは何とか帰れたが、あの帰りの車内の暗さは今でも鮮明に覚えている。
体調という問題もある。
それは自己管理ができているか否か、という話になるのだが、誰もわざわざしんどくなりたいわけではないから、もちろん如何ともし難い問題ではある。
幸いにも自分はそれでキャンセルをしたことはない。
また、来場者に迷惑がかからない限りは瀕死でもやり通したいという想いはある。
実は何度か危ういことはあった。
現実的には無理な状態でも、不思議なものでステージに立っている間だけは大丈夫なのだ。
もちろん、関係者やメンバー、共演者には少なからずご迷惑をおかけしてしまったし、その力添えがあって乗り切れたことは間違いない。
しかし、ときにはこちらではどうしようもない案件もある。
イベンターや会場などの都合で開催できなくなってしまった場合だ。
何らかの理由で企画者が遂行できなくなった場合。
会場がなくなってしまった場合。
こちらではどうしようもないこともある。
運が良かったのか、長い年月でそういったことはあまりなかったのだが、実は昨年は二度も続いた。
そういうことは概して直前に起こり得るもので、急に予定が飛んでしまうわけだから調整は大変なことになる。
もちろん、それが発覚した瞬間は気落ちもするし、右往左往せざるを得ないこともある。
どうあっても無理だというなら、その責任を追及するのも時間と労力の無駄だ。
しかし、実は
そういう運命だったのかもな
なんて思っていたりもする。
誰かのお力添えをいただきながら何とか出せた対案、それは…
二つとも運命的なものを感じざるを得ないものだった。
ひとつはこれだ。
丸山研二郎&原口朋丈 との 『おとぎ話の夜』
当初決まっていた会場が突然閉鎖となり、急遽受け入れていただいたのが…
この清水のお寺、東壽院さんだった。
この場所でこの二組で奏でた夜。
それは、これまでの音楽活動の中でも本当に特別な時間となった。
そして、ちょうど一年後の今年の5月にも第二弾を開催させていただけることになり、それは奇しくもこの二組の新たなLPアルバムのレコ発となった。
今思えば、そのレコード制作すら、あの東壽院での夜がなければ…
もしかして、生まれ得なかったのではないだろうか?
すべて、何も予定されていなかったことだ。
もはや、運命なんて感じるな、という方が酷である。
正直なところ、今となっては本当にこうなってくれて良かった、と思う。
もうひとつも同様だ。
昨年の7月のことだ。
とある企画が中止となり、そのツアーの前日にお世話になる岡山MO:GLAのサンジさんに相談したのがきっかけだった。
そこで急遽、参加させてもらえることになったのが、岡山にある本格カリー店 Satisfaction でのイベントだった。
そこで出会った Emi Tem Happy Drawbar。
正確に言うと、そのGt/Voのトーテムこと山田明義君とは15年ぶりの再会。
ハモンドオルガンのエミちゃんも名前はよく存じてる気になる存在だった。
波長が合う。
あれからちょうど一年が経つわけだが、もうどれくらい素敵な時間を共にしているだろう。
京都でも何度もライブをした。
NolenNiu-de-Ossiとしては、隣県なのに随分とご縁がなくなっていた京都だ。
RAGなどに至っては20年ぶりで、エミテムと出会えてなければ、あるいは再会できていなかった方もいるかもしれない。
自分にとっても特別な場所である松任、そして興奮の夜だった福井など、北陸の旅も共にした。
すべてが素晴らしい日々だ。
あの、岡山での一日に辿り着かなければ… 起こり得なかったものなのかもしれない。
もはや、元の案件がなくなってくれて良かったとさえ思える。
もちろん、キャンセルなんてどちらの都合でもあるべきではない。
しかし、なるべくしてなるもの、起こるべくして起こるものはあるのかもしれないな。
そんなエミテムとの共演予定は実は今年もまだまだ計画されている。(近日発表できると思います。)
そんなエミテムとの予定だが、実は今日はひとつ吹っ飛んだ。
実は先々の案件に際してミーティングする予定を以前から決めていたのだが…
大阪も京都も警報。
会えても帰れる保証はない。
やむ無く中止。
結果的に大変になっているようで、本当に中止を決断して良かった。
とても楽しみにしていたので残念ではあるが…
延期してホント良かったよな、なんて話を年末くらいにしているような気がしないでもない(笑)。
奇跡なんてそうそう起こるものではない。
そして、そんなに華々しいものでもないかもしれない。
でも、それがどこに繋がっていくのか、想像もつかないのである。
その見えない未来のスケールはまだまだ相当に大きい。
自分たちはどこへ進んでいくのか。
自らの足でしっかりと歩んでいくと共に、身を委ねる楽しみも決して拒みたくはないと思っている。
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次のライブは奈良でのスペシャルな2days。
この二日間も、とてつもなく運命的な奇跡を感じざるを得ない。
盟友・阿部一成との特別編成です。
■7月20日(金) ぷろぼの食堂 Fellow Ship店
かずなり☆デ・オッシの『奈良でもあんギャ!』
開演19:30
(お店は17:00より夜の部通常営業)
終演21:30予定
ライブチャージ 2000円 (飲食代別途)
※ ご注文をお願いします
出演:NolenNiu-de-Ossi,阿部一成
ご予約は ≫コチラ≪ にて
前日7.19(木)の夜は奈良県吉野郡の『天河大辨財天社』御遷宮三十周年記念大祭にて奉納演奏があります。
(その時間帯の天川村への公共交通機関の運行はありませんのでご注意ください。)
小林未郁×NolenNiu-de-Ossi
■7月27日(金) 名古屋 BLUEFROG
≫ ご予約・詳細 ≪
■7月29日(日) 東京高田馬場 天窓.comfort
≫ ご予約・詳細 ≪
【特設サイト】
≫ PC
≫ スマホ
≫ 別ウインドウで見る ≪
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■7月28日(土) 浜松 Shot Bar 201
『Dな201』
開場19:30 開演20:00
2000円 (1Drink別)
出演:NolenNiu-de-Ossi/
ノーザンスター/玲
DJ&音響: HimitsuSyounenn
ご予約は ≫コチラ≪ にて
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和楽器とパーカッションに弓や水道管まで!
他にはない楽しい組み合わせでおなじみの「りょうとつばさの不思議な冒険」に
三味線やアコーディオンも飛び出す「変幻自在のからくり音楽」のノレンニゥー・デ・オッシも加わって
もっと不思議な大冒険のはじまりはじまり!
■8月11日(土) 奈良 にこちゃん堂
『りょうとつばさとデ・オッシの不思議な冒険』
開場16:00 開演16:30
終演19:30予定
前売3000円(1Drink付き)
出演:渡辺亮,堀つばさ
NolenNiu-de-Ossi
ご予約は ≫コチラ≪ にて
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◆ NolenNiu-de-Ossi スケジュール ◆
7月19日(木) 奈良 天河大辨財天社(天河神社)
7月20日(金) 奈良 ぷろぼの食堂
7月27日(金) 名古屋 BLUEFROG
7月28日(土) 浜松 Shot Bar 201
7月29日(日) 東京高田馬場 天窓.comfort
8月11日(土祝) 奈良 にこちゃん堂
8月18日(土) 京都 RAG
8月23日(木) 大阪 雲州堂
詳しくは ≫Website≪ にて
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