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2020年2月13日 (木)

ライブハウスという特別な場所

近年はいわゆるライブハウスという場所から少し遠ざかっていたように思う。
元々はロックなバンドからスタートしたので、ライブをする上でライブハウスに出演することは当然の習わしだった。
逆に、時々カフェやバーなど少し小さめのキャパのお店で、楽器も持ち替えてアコースティックライブをする “特別な” ライブがあった。
 
1990年代にはMTVアンプラグドなんて番組もアメリカから発信され、日本でも大流行した。
ロックバンドがアコースティック楽器に持ち替えて演奏をする━━━━ そのほとんどは本当にただ持ち替えてるだけで、特にそれに相応しいアレンジをするわけでもなく、今から考えると非常に安っぽい仕上がりであることが多かったのだが━━━━ それでもロックに憧れるティーンエイジャーにはとても刺激的なものではあった。
 
それが、気が付くと自分たちは実にアコースティックな、そう、まさに生の音を活かすべき音楽を奏でていた。
本当の意味で最高なのは、生の音。
そう、アンプラグドが最高な状態。
 
バンドが休止になり、取り巻く状況も変わり、自分たちの立ち位置も変わってきた。
元々はライブハウスで大きな音を出していたのが、その必要性がなくなっていた。
ずっと四人や五人で動いていたのに、いつしか二人で身軽に動けるようになり、ある意味選択肢は非常に広くなったのだ。
あの特別だったカフェやバーでの “アコースティックライブ” が特別なものではなくなっていた。
 
そして逆に、ライブハウスのステージに立つことが少し特別な意味を持つように変わっていっていた。
 
 
“ライブハウス” というカテゴリーも実に曖昧なものだ。
文字通り、ライブができるハウスというならば、音量に制約があれどどんな場所でも名乗ることはできるだろう。
しかし、ここはやはり、大音量のロックバンドでも表現したいだけ出せる、ステージ然とした場所としておきたい。
そんなライブハウスから (特に地元の関西では) 少し遠ざかっていた感があったのだが、最近は少しずつ戻ってきているように思う。
 
戻りたい、と思っている節もある。
正直に言うと、しばらくそこから少し離れたかった時期もあったのだ。
そこがホームだったからこそ、離れないと新たな道を進むことはできなかった。
 
そして10年が経ち、またあの場所が恋しくなっている。
また、とても必要になっている。
 
デ・オッシは二人という最小編成で、そこに楽器さえあれば完全に生音でも演奏は可能である。
ドラムもベースもない。
迫力だけでいえば、ロックバンドには音圧の上で到底敵うことはないだろう。
 
 
いや、そうだろうか?
 
 
もはや、そこも気にもならないようになっていた。
いやむしろ、かつてのバンド編成の自分たちより存在感を出していける気概くらいはある。
そうなってくると、あのライブハウス然としたステージに立つことの意味、そこでのサウンドを感じてもらう意味はとても大きい。
 
 
そんな中で、umeda TRAD で主催イベントを企画したり、ファンダンゴでライブをしたりすることは、巡り巡って今まさにまた進化していることの証なのである。
“帰ってきた感” は満載ではあるのだが、ただかつての習わしのまま流されていたのではなく、長らく離れていて、今またこうして改めて帰ってこれたことにこそ意味がある。
 
 
やはり 「ライブハウス」 は特別な場所であるのだ。
特別な存在が、特別な時間を生み、それを味わえる場所。
日常的ではない、特別なサウンドを体に浴びることができる場所。
 
すべての 「ライブハウス」 と名乗る場所はその責任を持って欲しいし、そこに出演する者はその恩恵を得て特別なサウンドを奏でて欲しい。
そんなことさえ考えるようになってきた。
それくらいロマンティックさがあった方が良いだろう。
 
 
というわけで、随分と前置きが長くなってしまったが…
 
先日は久々のファンダンゴでのライブでした。
 
 
ファンダンゴと言えば大阪のディープ・オブ・ディープな町、十三の老舗ライブハウス。
まほろば楽座時代からNolenNiu-de-Ossiまで十年以上に渡り、30回ほどのライブをさせてもらったハコではあるが、もう8年もご無沙汰してしまっていた。
そして昨年、なんと堺に移転。
いろいろと不思議なご縁に導かれ、先日再びファンダンゴのステージに立つこととなった。
そう、「今だからこそ」 という意味合いは自分たちにとって非常に大きい。
 
 
堺というのがこれまた魅力的なのだ。
 
まずは何と言っても元々、とるこさんのテリトリー。
そして、ワタクシにとっても幼少の頃にとても馴染みのある町ではある。
一番仲の良いいとこが住んでいたので、実は大阪では一番親近感のある場所。
少なくとも大阪のキタ以北よりミナミ以南の方が馴染みはあるのだ。
奈良から見ても、歴史的にも文化的にも、南の方がどちらかというと近い。
 
なんといっても、明治時代に一度 「奈良県」 は失くなり、「堺県」 になったのだから。
 
奈良県が堺県に取り込まれ史上から消えたのは、明治9年から明治20年までのたった11年のことではあるが、なんとも縁深いことではないか。
 
 
そんな堺に昨年移転したファンダンゴ。
 
 
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南海本線 「堺」 駅。
この界隈に来るのも久しぶりである。
 
 
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新しいファンダンゴ。
 
 
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新しいはずなのに、既に相当な老舗感。
 
それもそのはず、十三のファンダンゴにあったあらゆるものを移築しているのだ。
階段、扉、壁、柱、衝立、テーブル、椅子…
もう、そこかしこに懐かしいものが!!
NDARICCA×NA.×アタカ の東藤リカさん、米滿君(ex.コークヘロ) とも久々の再会。
 
 
徒歩3分で港、ということで、リハ後に散策へ。
 
 
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港の対岸に見えるのは龍女神像。
それがあるのは堺旧港の一端。
 
  
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戦国時代の堺の伝説的貿易商人 呂宋助左衛門 (るそん すけざえもん) と、とるざえもん。
 
 
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大和国、つまり奈良で挙兵した尊皇攘夷派の武装集団 “天誅組” に所縁ある場所ということで、ここに遺蹟碑が残されている。
天誅組は討幕軍を迎えようと京都を出発し、淀川から大阪湾を経て堺へ上陸し、大和へ向かい五條代官所などを襲撃した。
 
 
かつては日本随一の港で、世界のあらゆる最先端のものが集まってきた町、堺。
三味線も鉄砲もここへ伝わってきたわけだ。
というわけで
 
 
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南蛮橋で、南蛮の方に話しかける とるこさん。
 
 
なんて
 
ツアー先でもなかなか散策などする余裕がないのに、思わず堺でブラブラ散策してしまったのは、きっとあまりに気候が良かったからに他ならない。
いや、たしかにニ月とは思えないくらい朗らかな暖かい昼下がりだった。
 
 
そんな日に開催されたライブイベント。 
 
 
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しっかりと音圧がありながらも気持ち良いファンダンゴのサウンドは健在。
これでないと! という特別感を自分たちもあらためて味わいました。
 
そしてこの日は、デ・オッシ,NDARICCA×NA.×アタカ,ひなたになった,一畳さえこ (rokujohitoma)  という四組によるライブ。
近年は主催やワンマンがほとんどとなっているけれど、こういったライブのしのぎを削るような楽しさもまた得難いもの。
これもまた、これだからこそ! ということを、今だからまたその魅力を味わえるようになった気がします。
 
TRAD もそうだけど、ファンダンゴだから、というのもきっと大きいのだろうな…
 
 
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予告していたレア曲は 「瞬く間」 という曲。
おそらく公の場では2016年の奈良町オリヅル社でのライブにて一度だけ演って以来。
これからは歌う機会も増やしていきたいと思います。
またどうぞお楽しみに。
 
 
さて、これからデ・オッシはしばらく表立ったライブ活動はなく、レコーディング・制作、および新たな修練の日々に入ります。
 
次回のライブは 4/2(木) 雲州堂 での久々の投げ銭企画
そして、4/15(水) umeda TRAD での フィエスタ・デ・縁日[弐]
 
そのときにはまた更に深く味わってもらえる音楽を生み出しておくようにします。
どうぞ楽しみにしていてください。
 
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■4月2日(木) 大阪 雲州堂
 IORhythm 〜イオリズム〜
 デ・オッシ × Gato Libre ツーマン
 開場18:30 開演19:30
 入場無料・投げ銭制(要1オーダー)
 
  雲州堂 Website
 
久々の雲州堂での投げ銭イベント。
世界各地で活躍されている変則的編成で無国籍的なオリジナル曲バンド、ガトーリブレ。
NYでのご縁から繋がった大御所の皆さんとご一緒させてもらいます。
是非どうぞお誘いあわせの上、お気軽にお越しください。
ご予定どうぞよろしくお願いします。

 
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■4月15日(水) umeda TRAD

 デ・オッシ presents
  フィエスタ・デ・縁日 [弐]

 開場18:00 開演19:00
 前売2500円 当日3000円(Drink別)

【ライブ】
デ・オッシ
高橋てつや
吉本篤央

【Food】
タルタルクラブ

【Shop】
idea of a joke(カチューシャ,植物ハットなど)
キミトラ土器(フィギュア)
上善如水(琥珀糖)
 
 ご予約はコチラにて
 
心に響く歌と演奏を繰り広げる 【ステージライブ】 には、超オススメなゲストを迎えます。
美味しくて幸せになる 【タルタルクラブ】 のお料理は新たなメニューも!
楽しくて賑やかでおもしろい 【ショップブース】 には、パワーアップした idea of a joke と キミトラ土器 に、素敵な琥珀糖の “上善如水” さんも加わり更に賑やか!
 
開演から終演まで
● 余すところなく楽しんでもらえるような一夜 ●
にしたいと思っています!

 

 

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